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運用担当部局:広報室広報係
デザイン作家 秋山 美歩 さん

 「赤ん坊って面白いですね。大人だったらお腹がすいたからといって泣きませんが、笑ったり驚いたり、あらゆる面で表現が豊かです。パーツは大人と同じですが、バランスは年齢によって独特で、モチーフとして面白いと思います」

ペーパークラフトの制作

 3歳児と1歳児のお母さんです。は虫類や魚、昆虫などの動物を主な題材にしてきましたが、出産・育児を経験したことでモチーフが変化してきています。
 美術との出会いは、本学附属平野小学校時代。図工の専科教員から学んだことが「新鮮だった」と振り返ります。高校時代に、抽象的なテーマを作品に取り上げた中堂元文教諭(後に大阪教育大学教授)の許で、先進的な美術教育にふれました。「学生が何を考えて制作に取り組もうとしているのか、出来上がりの美しさだけでなく、ものを考え、創りだす過程そのものを芸術としてとらえるスタイルに感化を受けました」

 教養学科芸術専攻で、基礎教育を学ぶうちに「立体」に傾き、ペーパーを素材に選びました。題材を動物に絞り、動物園や水族館に通い、旺盛な制作活動に取り組みました。3回生の春には初めての個展を開きました。大学院修了後、本格的に作家の道を歩みます。専門は、立体イラストレーション、ペーパークラフトデザイン、クラフトレクチャーです。
 結婚後は、西宮市内のアトリエ兼自宅で活動をしています。国内での活動が主ですが、作家仲間とニューヨークでグループ展に参加したときの経験が印象的だったといいます。「アート関係者でない一般の方も気軽にギャラリーに入ってきて、熱心に見てくれました。作品を気に入ったからと値切られて閉口したこともあります。日本よりも『アート』の敷居が低く、一般の方が楽しんでいます」
 趣味は旅行。インスピレーションを得るのも旅先だったといいます。「今は、子育て中なので自分の時間がとれず、生活のスタイルが180度変わりました。子どもと接したり、家事の最中にアイディアがふと生まれることがあります。制作の時間も朝早くか深夜など、少ない時間をどのように有効に使うか苦心しています」
 夢は海外での作家活動。特にアジアに関心があるといいます。「韓国、中国はエネルギーがあります。わたしの作品を見てどのようなリアクションがあるのか見てみたい」と微笑みます。

 最近は教えることも仕事にしています。高校の非常勤教員のほか、幼稚園でのワークショップ、市民講座の講師など。「美大をめざしている高校生でも、幼児から立体作品を作った経験がない人がほとんどです。幼児対象のワークショップでは、ペーパークラフトなどをとおして立体作品の制作を取り入れるよう、保護者や先生方に勧めています。幼児期は、自分の手を動かしてものを作ることが大切です」ときっぱり。
 後輩の大教生には、「大学時代という二度とない貴重な時間を無駄にせず、精一杯自分のテーマに向かってほしい。学生という特権を生かしながら、どんどん外へ出ていって刺激を受けて」とメッセージを送ります。

秋山さんの作品


(2013年9月取材)

※掲載内容はすべて取材当時のものです。