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運用担当部局:広報室広報係
教養学科 文化研究専攻 3回生 入江 健志 さん

 ステージ中央で,光沢を放つ青いYシャツと黒い蝶ネクタイの衣装に身を包み,軽やかに身を翻す長身の青年。モダンダンス部所属の入江健志さんです。「衣装も作品のひとつなので,目に留まるよう工夫しています。格好良いと思ってもらいたいですから」とこだわりを口にします。普段の生活でもダンスは一心同体。「自分の思い描く理想のダンスにつながるように,読書したり,映画を鑑賞したり,音楽を聞いたりして教養を深めています。365日ずっとダンス,ダンス,ダンスです」

 現在は11月に開催される『第10回京炎そでふれ!全国おどりコンテスト』(主催:京都学生祭典)に向けて稽古中。優勝チームのみが平安神宮の舞台に上れます。「昨年は準優勝だったので,今年こそ頂点を狙いたい。テーマは大和魂です。創作ダンスはテーマのイメージをお客さんに想起してもらえるかがすべて。見る人に思いが伝わるダンスを披露したい」と抱負を掲げます。ダンス部では副部長を務めており,「人間の心の機微が踊りに反映されるので,気持ちを高揚させる声掛けを常に意識しています」と心得を語ります。

練習で熱のこもった指導をする入江さん

 モダンダンス部は,大学の支援を受けて学生が自主的・創造的な活動に取り組む『学生チャレンジプロジェクト』にも毎年参加し,ダンスを通して学内外の人々と交流を深める数々の取り組みを展開しています。今年のテーマは「Dance and Arts Educational Communication」。柏原市のキッズダンサーとともに作品を創り上げて踊ることで,子どもたちの夢と心を育む取り組みもそのひとつです。昨年度は子どもたちとのコミュニケーションが不足していたようで,「年齢層やダンスに向き合う姿勢の違いから,一方的な指導になってしまい,子どもたちに壁を感じさせてしまいました。今年は子どもたち一人ひとりと,より密に交流し,ともに成長していきたい」と決意を新たにします。コミュニケーションの大切さは部内でも同じで,「皆,自身の世界観を確立しているので,個性が主張となってぶつかることもあります。しかし,それぞれの意見を尊重して話し合いを重ねる,その工程をおろそかにしては納得のいく作品はできません」と語ります。

学園祭でのパフォーマンス

学園祭でのパフォーマンス

 最近は踊るだけでなく,脚本や演出にも関心を寄せています。大学のゼミでは近現代文学を選択していますが,そこにも創作につながるヒントがあるようで,「ダンスの演出家が音楽や美術など,異なる芸術から着想を得ることが多々ありますが,ぼくも授業で学んだ文学作品を創作ダンスで表現したいと思っています。教科書からいろんな発見が生まれて楽しい」といいます。さらに活動の幅を学外にも広げ,社会人劇団の振付も手掛けています。「ダンス未経験の方ばかりなので,指導の仕方などダンサーへの振付とは違う難しさがありますが,きれいに揃った振付にもそれぞれの個性があふれていて,ぼくもダンサーとして勉強になります。それに,興業として生計を立てているプロ集団と仕事をすることは,将来のためにもなりますしね」

 将来の夢は,劇団に入って役者兼演出家として活躍すること。教員をめざす友人からは不安定な職業を心配する声もあるようですが,「実力をつけることが最大の安定だと思います。それに,役者と教師は実はよく似ています。教壇に立って,楽しく心にしみる授業で大勢の子どもを魅了するのが実力のある教師だと思うのです。ぼくも観客の心をつかむ役者となって,ゆくゆくは自分の劇団を旗揚げしたい」と新天地に思いを馳せていました。

(2014年8月取材)

※掲載内容はすべて取材当時のものです。