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運用担当部局:広報室広報係

「第3回識字・日本語学習研究集会」を開催

 学習支援をテーマに,「第3回識字・日本語研究集会」を,1月22日(日)に天王寺キャンパスにて開催し,夜間中学校の教員・生徒,識字日本語教室の学習者・パートナーなど,128人が参加しました。
 初めに,全体会として「社会的困難を生きる若者の学習支援を考える」をテーマにパネルディスカッションが行われました。コーディネーターを務めた京都女子大学発達教育学部の岩槻知也氏が,「若者の学習支援のボランティアをするなかで,外国にルーツをもつ若者だけでなく,日本で育った日本人の若者が識字学級に来ていることに驚いた。若い人が読み書きの問題で困っている現状について,長く支援に携わってきた方の報告を元に考えていきたい」と,パネルディスカッションの趣旨について言及しました。
 次に,福岡大学人文学部の添田祥史氏が,北海道教育大学時代に釧路自主夜間中学「くるかい」の設立準備に携わり,初代事務局長を務めた経験から,若者の学び直し支援の課題と展望について報告しました。小学生から不登校だった子どもが,「くるかい」に通うようになり,通信制高校への進学やアルバイトができるようになったエピソードをあげ,「学ぶ意味とは,実社会と乖離した生活を長らく送ってきた若者にとって,所与のものではない。互いのかけがえのなさを体感しあう関係を基盤に,当人をとりまく支援者や仲間とともに創りだすもの」と述べました。
 続いて,日之出よみかき教室の西田純子氏が,同和地区の識字学級として開設され,50年近い歴史をもつ同教室について紹介しました。また,現在同教室に通う不登校だった若者について報告し,「得意なカレー作りや毎週の鉛筆ポスター作り,年賀状作り,読み書き交流会などの活動を通して,しだいに自分の生い立ちを話し始めるようになった」とその成長を語りました。
 分科会では,「人権としての識字・日本語学習」「識字・日本語等基礎教育保障の動向」「日本語学習の必要な子どもたちへの支援をめぐる現状と課題」「識字・日本語教室の運営を考える」「識字は何を創ってきたのか」の5つに分かれて,それぞれのテーマについて事例報告と意見交換を行いました。
 参加者からは,「心温まる報告を聞くことができ,現在取り組んでいる識字・日本語の活動への思いを新たにしました」との感想が寄せられました。

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[左上写真] 全体会で挨拶を行う森実実行委員長
[右上写真] 全体会パネルディスカッションの様子
[下写真]  分科会の様子

(教職教育研究センター)