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運用担当部局:広報室広報係

本学学部生が応用物理学の研究で優秀ポスター賞を受賞

 応用物理学会関西支部が主催する,企業と大学の研究者が一同に会する「産業界と学術界の交流」が2月24日に大阪大学中之島センターで開催され,ポスター発表の部で教養学科自然研究専攻4回生の王陸さんが優秀ポスター賞を受賞しました。発表タイトルは,「有機膜からの金属原子離脱を利用した希少金属の3次元高効率集積蒸着」です。
 同講演会では38件のポスター発表があり,そのうちの1件に最優秀ポスター賞,2件に優秀ポスター賞が与えられました。このポスター賞は若手研究者向けの賞であり,今回受賞した他の2名は博士課程の学生であったのに対し,王さんは学部4回生での受賞となりました。
 王さんが所属する分子ナノ光学研究室では,基板の表面に有機分子「ジアリールエテン」に光を当てて有色・無色の2種類の膜を作り,そこへ蒸発させた金属を付着させると,有色・無色でその付着状態が変化するという「金属蒸着選択性」の研究を行ってきました。

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 この研究を応用し,まず金属蒸気の発生率と,金属の種類,温度,有機膜の種類や厚さなどの関連を研究し,より効率よく蒸気を付着させない条件を解明しました。次に,真空のドーム型容器を使用することで,金属蒸気を周辺には付着させずに無駄なく一箇所に付着させることに成功しました。加えて,蒸気が容器の内面で反射することで,従来は一方向からしか蒸着できなかったものが,全面に付着させることができるようになりました。これにより,特にタッチセンサーなどに使用される希少金属であるインジウムに対して,従来の26倍効率よく蒸着させることができるようになりました。
 受賞にあたって王さんは,「見やすく,論理的にポスターを作るのが難しかったです。これまで何度か発表したのですが,あまり反応が良くなかったので,今回やっと評価されてうれしい」と述べました。
 指導教員の辻岡強教授は,「学部生でこの賞を取るのは難しい。学会発表をたくさんこなし,わかり易く説明ができるようになっていたことが功を奏したのではないかと思います。今回の結果に満足せず,英語力を磨いて是非国際学会でも発表をして欲しい」と期待を寄せました。

受賞した王さん(右)と指導教員の辻岡教授

(広報室)