エッセイ

教師を続けていくために

「学校の先生はしんどい」、そんなことを学生時代に聞き続けながら、教師になって3年目。他の仕事をよく知らないので比べることはできませんが、しんどいと思う場面はたくさんありました。1年目の時は、辞めようと真剣に考えたこともありました。周りの新任で上手くやれている人をとても妬みました。辞めようと考えていた私ですから、このエッセイで今教師になろうか悩んでいる人に、教師になるための後押しはできないかもしれません。ですが漠然と「向いてないから、しんどそうだから教師辞めとこう」と決めてしまうのは悲しいので、私が壁にぶち当たって心底「私は教師に向いていない、しんどい、辞めたい」と思ったけど今も続けている理由を知って頂けたら幸いです。

今もまだ、教師を続けることができている理由は主に3つで、「生活していくために必要だから」「子どもがかわいいから」「自分はまだまだ成長できると思っているから」です。

1つ目の理由「生活していくために必要だから」。収入が安定していることは魅力だと思います。これを教師冥利と言うつもりは無いです。無いのですが、私が学生の時には将来の金銭的設計など全然考えていなくて、教師になってそのありがたみに気づきました。

2つ目の理由「子どもがかわいいから」。実力がなく自分では手に負えない子どもがいた時に「その子のせいで自分はしんどいんだ」と憎む自分がいる一方で、辞めずにいられたのは、長い期間その子と一緒に過ごす中で良いところも知っていて、その子がかわいいと思えたからです。授業や遊びで子どもたちの色々な面を見ることができます。子どもたちの笑顔や元気、成長を間近で感じることは、自分のエネルギーへとなっていきます。

3つ目の理由「自分はまだまだ成長できると思っているから」。理想と自分の実力との差に「私ではない別の人が担任なら上手くやれていたのだろう」と葛藤することもありました。しかし、周りの先生と相談して、真剣に子どもに向かっていく中で、子どもの中に少しずつ変化があったように感じることができました。

1年目は結果としては、後悔も多い1年でした。「あの子たちの大事な1年を未熟な私でごめん」と。ただ、実感として「自分が頑張った分は、子どもたちに響くのだ」と思えるようになりました。「その子のせいで」と子どもを悪者にする未熟な大人から、「子どもたちを賢くしてあげたい、優しくなって欲しい」という課題を持つ教師へとなれたのかなと思います。上手にできた授業なんていくつあったかは分かりませんが、頑張って作った算数の授業で子どもたちが「面白かった」と言ってくれた事、休み時間も問題を解いて夢中になってくれた事。頑張って良かったと思える瞬間でした。すぐには無理でも、もっともっとそう思える授業を作っていきたいです。

「学校の先生はしんどい」、と職場のほとんどの人は思っているのではないでしょうか。特に初めの頃は分からない事だらけで不安も多かったです。「教師になって良かった」と教師冥利に尽きる時はいつ来るのか分かりません。すぐに上手にできる人、そうでない人、実力・運と色々あるかもしれません。私自身「向いていない、しんどい、辞めたい」と思いましたが、自分が成長すればするほど、続けていけばやりがいを感じる仕事だと思います。ぜひ子どもと一緒に成長して、充実した時間を子どもと過ごしてみてほしいです。私はまだまだ充分では無いですが、教師というのは、子どもとそんな理想に向かって頑張ることができる仕事だと思います。