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運用担当部局:広報室広報係

学長からのメッセージ「2017年年頭挨拶」

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 みなさん、明けましておめでとうございます。昨年は本学にとって節目となる大事な年であり、皆さんのご協力のおかげで組織改革の第一歩を踏み出すことができたと思っております。本当にどうもありがとうございました。
 今年もこうした組織改革をもとに、これからの大学の行く末を作っていく、そういう時期を迎えると思っています。世間では、多くの教育大学が新課程の廃止と組織改革をやらざるを得なかった、という見方をする人が多いようです。しかし私自身はそのように捉えてはいません。現在起こっているのは、小学校から大学に至るまでの非常に大きな教育改革です。グローバル化と言われますけれども、日本が世界に出て、世界の人々と協力し合って新しい仕事をしていく、そういう時期を迎えるときに、教育、あるいは学校というものはどうあるべきか。それを試される時が来たのであり、そのことを受けて組織が変わりつつあるということだと思っています。

 学校の制度というものは、戦前は学校令というかたちで命令されていたわけですが、戦後は民主主義のなかで、教育基本法および学校教育法が学校のあり方を定めています。日本は民主主義国家になり、国の主体は国民になりました。命令されるのではなく、国民自身が自分たちの生活を規律あるものとして過ごしていくために学校で学ぶのです。学校教育法第30条第2項で、小学校教育においては、第一に基本的な知識を身につけること、第二にそれを応用して自ら考える力を育むこと、第三に主体的に学ぶ姿勢を養うことに、特に意を用いるようにと定められています。これは大学に行くまで同じことで、その達成度が今試されているのだと私は考えています。第一の基本的な知識ということは、学校で十分に達成されています。しかし第二、第三の点については、OECDの調査でも明らかになっているように、日本は世界トップクラスになりつつあるけれども、本当の意味で達成度が高くなったと言える段階には来ていないだろうと思っています。それを、教員養成教育の中で実現していく、それが専門職としての学校教員の養成につながっているのだと思います。教員の実践力や現場対応力が求められているというのは、まさに、子どもたちに教えるべき考える力、主体性といった力を、先生自身が持たなくてどうするのかということが問われているのです。実践的な先生とは、子どもたちが最後に頼れる、そして先生の姿から多くを学び取ることができる、そういう先生です。私があなたたちを守っています、あなたたちを育成するのは私だと、言葉で言わなくても示すことができる。そんな先生を育てることが求められているのです。
 そうした観点では、本学は今なかなか良いポジションにいると私は思っています。今、私たちの大学は、教育委員会や学校現場と協力しながら、本当に力のある教師を育てる第一歩を踏み出す段階に来たのではないか。昨年の組織改革が、まさにその第一歩を踏み出すということだと私は考えています。改革に力を注いでくれる職員や教員の皆さんの力添えによって、これから大阪教育大学は変わっていくことと思います。今後も引き続き歩みを進めていきたいと思っておりますので、ご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
 それからもう一つ、最近民間では、過重な労働によって貴重な人物を失うという痛ましいことが起こりました。本学でも組織改革に伴って作業量が増えてきますので、労働時間が長くなるということが起こりかねない状況です。私自身も含めて自己研鑽に努め、できるだけ短い時間で高度な仕事をこなすということを心掛けていただけたらと思います。
 今年も昨年同様皆さんのサポートをいただきながら、立派な仕事ができるようにお互いに協力していきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

2017年1月4日
大阪教育大学長
栗林 澄夫