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運用担当部局:広報室広報係
仙台市天文台学芸員 溝口 小扶里 さん

 「本に載っていた天体写真を見て、小さい頃から何となく興味があったのですが、天文学の道に進んだのは人との出逢いがあったからです」
 溝口さんは、岡山県赤磐市の出身で、県立岡山城東高等学校に入学しました。1年の進路指導の時に大学進学のことを考えていて「ぱっと、宇宙のことが頭に浮かびました」。そして、高校3年生の夏休みに地元で有名な国立天文台岡山天体物理観測所を訪ねました。そこで出逢ったのが、観測所に隣接する岡山天文博物館の粟野諭美館長です。本学教養学科の定金晃三教授のゼミで研究した方です。

仙台市天文台展示室

 粟野館長に進路を相談するようになりました。「天文学の研究だけでなく、普及もできる仕事もしたい」。その思いを受け止めた館長のアドバイスで、大教入学をめざします。3回生から定金教授の研究室に入り、研究三昧の生活を送りました。「観測室に泊まり込んで何日も研究に没頭しました」。夏休みは、実家に帰り、岡山天文博物館でアルバイトをし、館内の案内、チケットの販売などを体験しました。

プラネタリウムを上映する溝口さん

 広報スタッフが昨年11月、仙台市天文台を訪れたときは、溝口さんがプラネタリウムの投映を担当。クリスマスをモチーフに、キャラクター「プラネくん」を動かしながら、ファンタジーの世界を再現しました。
 仙台市天文台は57年の歴史があり、2008年7月に郊外移転し、新装オープンしました。地元・仙台市民に長年愛されている文化施設です。大学院1年の時にスタッフを公募していることを、研究室のメーリングリストで知りました。
 「若いスタッフが多いので、話し合いながら新しい企画をどんどん進めることができます。土佐誠台長をはじめベテランのスタッフが応援してくれますので、とても働きやすい職場です」

 2011年3月11日の東日本大震災発生時、溝口さんはスタッフルームにいました。「騒然としましたが、無事、入館者全員を避難させることができました」
 しかし、施設設備には大きな被害を受けました。メーンの「ひとみ望遠鏡」(口径1.3m)が東西方向に激しく揺さぶられ、水平レベルでのズレが発生しました。解体修理に3か月を要し、10月初旬に復活しました。
 「いつも、笑顔で仕事ができています。宇宙や星の世界が身近に感じられるよう、市民や子どもたちに、わくわくとときめきを提供したい」と声を弾ませます。

(2011年11月取材)

※掲載内容はすべて取材当時のものです。