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運用担当部局:広報室広報係
大学院特別支援教育専攻 2回生 森野宅麻さん

 森野宅麻さんは、障がい学生修学支援ルームの支援協力学生として活躍しています。
 もともと特別支援教育に特に関心があったわけではありませんでした。教師になろうと思ったのも「中学高校とずっと吹奏楽部で、吹奏楽部の顧問になりたくて」。本学学校教員養成課程理科教育専攻に進学し、特にICTを活かした理科教育を研究テーマに選びます。「理科を選んだのは、自分が苦手だったから。苦手だからこそ、どこで子どもたちがつまずくのかわかるし、努力して克服した経験が活かせる」。どんなこともやればできると子どもたちに伝えたいとの思いからでした。

 そんな森野さんと支援ルームとの出会いは、学部3回生の時でした。「中学の先輩が特別支援教育専攻にいて、その人の紹介で支援協力学生になりました。最初は、得意なパソコンを使って空コマでお金がもらえるアルバイト感覚だった」と苦笑します。しかし実際に活動を始めると、気持ちが変化します。「支援ルームで初めて障がいのある方と出会いました。頑張っている人が、僕らと同じようなことができないのは嫌だなと感じるようになりました」。パソコンでのノートテイク、iPadなど支援に使う機器の維持管理など、得意分野を活かして積極的に参画するようになります。こうして、支援ルームに頻繁に顔を出すようになりました。

パソコンでのノートテイクの様子

 大学院特別支援教育専攻に進学した現在も支援ルームでの活動を続け、気づけば4年目。後輩の相談に乗るなど今ではルームのお兄さん的存在です。時にはルームのことを熱く語ることもあるのだとか。最近では活動に携わる学生がだんだん増え、初心者向けの研修を定期的に実施しています。今後はそれだけでなく、既に支援を行っている人のレベルアップをめざす機会を作り、一人ひとりのスキルをもっと向上させていくことも必要だと感じています。
 森野さん自身も、スキルアップに余念がありません。本学が新たに導入した制度を利用して、聴覚障がいのある方のために、話の内容を要約しつつ、その場で文字にして伝える筆記通訳である「要約筆記者」の資格を取得しました。学外でも、大阪市でICTアドバイザーとして、週1回程度学校を訪問し、特別支援学級の先生などにiPadやPCの教育における活用方法を共に考える活動を行っています。「学内外で色々な活動をする中で、インクルーシブ教育を行う環境にどう対応するか、ICTを使ってどう子どもに教えるかを学んできました。将来教員になった時、この経験が生きてくると思います」

障がい学生修学支援ルームの様子

 卒業後は、中学校の理科教員になりたいと考えています。「通常学級で、支援ニーズのある子どもたちにどう対応するか、何ができるのかを模索していきたい。もちろんICTを活用した教育も実践していきたいし、吹奏楽部の顧問にもなりたいです」と意気込みます。
 後輩へのアドバイスを聞くと、「何か一つ強みを持つこと」と言います。「僕の場合はICTでした。支援ルームや大阪市でのアドバイザー活動なども、ICTという強みがあったからできた。理科教育をやっているだけではわからなかったことがたくさんあって、得意分野があれば、活動の幅が広がり、新しい価値観に出会うことができます」と、力強く語ります。近い将来、理科・特別支援教育・ICT・吹奏楽とたくさんの「得意」を活かして、学校現場で活躍している森野さんの姿が目に浮かぶようです。

 

「TenYou ―天遊―」vol.39インタビュー&メイキングムービー

(2016年8月取材)

※掲載内容はすべて取材当時のものです。