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運用担当部局:広報室広報係
大学院連合教職実践研究科 2回生 戸出克彦さん

 大学院連合教職実践研究科に在籍する戸出克彦さんは、仕事をしながら大学院に通う社会人学生です。
 まさか大学院生になるとは思いもよりませんでした。大阪府教育センターで指導主事をしていた時、「春から教職大学院に行かないか」と上司に声をかけられました。予期せぬ言葉に驚きながらも、「選択肢は『YES』か『はい』しかないと思った」と笑います。当初は学生生活が全く想像できず戸惑いましたが、「誰もが経験できることではない。ラッキーだ」とすぐ前向きに捉えなおします。
 そもそも教員をめざしたのは、海外で生活してみたいという子どもの頃からの夢がきっかけでした。「外国で活躍できる職業として最初に浮かんだのが、日本語教師でした。でも、小学校の先生をめざせば、国語はもちろん、いろんな教科を教えることができるなと思い直して、大学で小学校教員養成課程に進学しました」。学校では生徒会役員や部活の部長を務めるなど、人のために何かをすることが好きな性格も後押しになりました。

学部生向け授業の様子1

 教員になって8年目、海外で生活するという当初の目的を叶えます。マレーシアにある日本人学校に派遣されたのです。「民族・宗教的なバックボーンが異なりつつも、マレーシア国民として一つの社会を形成していこうとする姿勢に感銘を受けました。互いを尊重し合って平和な社会が作られている 。現地の方たちはフレンドリーで、嫌な思いをすることは あまりなかったです」。充実した生活を送り、任期の3年間はあっと言う間に過ぎました。その後、和泉市や大阪府の教育センターで指導主事を経て、現在に至ります。

 大学院では、小中連携・一貫教育を推進するための支援ツールの開発に取り組んでいます。「支援ツールを活用してもらうことで、特に大阪府下のこれから取り組みを始める学校や、もっと進めたい学校の手助けをしたい。小中連携や一貫教育が、不登校の減少や学力向上などに効果があるという調査報告もあります。間接的ですが、支援ツールが大阪府全体の教育改善に繋がっていくと考えています」
 短期間の研修ではなく、2年間学生としてしっかり学び直すというのは有意義だと感じています。「持っている知識や経験をきちんと整理し、そこに新たな知識を入れる。授業を受ける中で、今まで自分が経験や感覚に頼って仕事をしていたと気づきました」。一緒に学ぶ仲間は、年齢も経歴もさまざまですが、教育に対する思いの強さは同じです。「夜大学に来て勉強するというのは、とてもハードルが高い。熱意がなければとても続けられません」。現職教員の院生からは、優れた実践力やその経験に刺激をうけ、ストレートマスターの院生からは高い理想と学ぶ意欲に触発されます。

 そんな戸出さん、育児休暇を取得するなどイクメンでもあります。休日の息抜きは、2人の息子と小学校教員である妻から学校の話を聞くこと。学校現場を離れて6年、家で現場の動きや空気を感じることが楽しいと言います。時々、妻と教育の現状について熱く議論していると、「家に帰ってまで学校の話せんといて!」と息子たちに怒られることもあるのだとか。最近では仕事に学業に忙しい毎日に「お父さんの存在感がなくなっています」と苦笑します。
 「海外生活や育休といった経験と、教育に携わってきた経験を上手く融合させて、いずれ人様のお役に立つ何かが出来れば」。その心には 、柔らかで丁寧な物腰からは想像できない、教育への飽くなき情熱が宿っています。

学部生向け授業の様子2

 

「TenYou ―天遊―」vol.40インタビュー&メイキングムービー

(2016年11月取材)

※掲載内容はすべて取材当時のものです。