トピックスバックナンバー(2011年~2020年)

2019.06.06

全学FD講演会「プログラミング教育の推進に向けて」を開催

 2019年度第1回全学FD事業として「プログラミング教育の推進に向けて-背景とめざすべき方向性-」を5月22日(水),柏原キャンパスで開催し,教職員約180人が参加しました。これは,来年度から小学校段階で必修となるプログラミング教育に向けて,教職員の理解を深めることを目的に実施したものです。
 文部科学省でプログラミング教育の施策を情報教育推進室長として担当し,4月に本学に着任した新津勝二(にいつ かつじ)理事・事務局長が講師となり,小学校プログラミング教育必修化が急速に決定された背景や,これからの教員養成系大学に求められる役割について解説しました。
 新津理事は,18歳人口が減少し,産業や就業構造が劇的に変わる第4次産業革命への対応が求められているなかで,「自ら学習する人工知能『AlphaGo』が世界最強の囲碁プロ棋士に勝利したことが,世界に衝撃をもたらした」とプログラミング教育への機運が高まったきっかけを紹介。次期学習指導要領では,言語能力と同様に情報活用能力が「学習の基盤となる資質・能力」として重要視されており,特に,小学校段階においては,各教科等の特質に応じてプログラミング的思考を身に付けるための学習活動を計画することが重要な一方,学校によってICT環境整備に大きな格差があり,このままでは環境格差による教育格差が生じてしまうとの認識を示しました。そのうえで,「本学には附属学校と連携した先導的なプログラミング教育の実践研究や小中高系統的なカリキュラムの立案,教材開発やワークショップの実施などが求められている」と述べました。
 参加した教職員からは,「自分が何をすべきか,何ができるかとても参考になりました」「プログラミング教育導入の背景,必要性についてよくわかりました。様々な環境の変化に適応できる人材を育成する必要があると実感しました」などの感想を寄せられました。
 本学のプログラミング教育ワーキンググループ座長の片桐昌直教授は,「プログラミング教育を教えることができる教員を輩出するために,様々な取り組みに力を注ぎたい」と抱負を語りました。

講演する新津理事・事務局長

(教務課)