大阪教育大学ウインドオーケストラがスペシャルコンサートを開催

2023.09.29

大阪教育大学ウインドオーケストラがスペシャルコンサートを開催

 教育協働学科芸術表現専攻音楽表現コースで管・打楽器を専攻する学生らによるウインドオーケストラが、9月8日(金)にザ・シンフォニーホールでスペシャルコンサートを開催しました。今回は客演指揮・奏者として全国各地の大学から管楽器専任教員7人が参加し、宇都宮大学、沖縄県立芸術大学、岐阜大学、高知大学、兵庫教育大学の学生も演奏に加わりました。

 コンサートは、L.バーンスタイン作曲『キャンディード序曲』の明るく勢いのあるサウンドで開幕。続けて1970年代のテレビ番組のような懐かしさを感じさせる天野正道作曲『レトロ』、同じく天野正道作曲のドラマチックで重厚な『「GR」より シンフォニック・セレクション』を演奏しました。後半は、米国の核実験で被曝した第五福竜丸がモチーフの福島弘和作曲『ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~』、北海道の雄大な自然をイメージした佐藤博昭作曲『天国の島』を演奏した後、ウインドオーケストラの委嘱により人気作曲家のコーニッシュ氏が作曲した新曲『流響のロワール』が、NHK交響楽団首席クラリネット奏者の松本健司氏を特別ゲストに迎えて初披露されました。2年続けて委嘱曲を作曲したコーニッシュ氏は演奏前のトークコーナーで、ウインドオーケストラを指導する本学の神代修教授との20年以上にわたる付き合いを紹介するとともに、「松本健司さんという素晴らしい演奏家との共演は、学生の皆さんにとっても貴重な機会であり、大きなチャレンジをいただいたと思って書きました。松本さんはフランスに縁が深いので、美しいロワール川を題材に、川のほとりにお城が佇む幻想的な風景や、長い歴史の中に刻まれてきた物語を表現しました」と曲のイメージを解説。作曲者自らの指揮により、松本氏の独奏とウインドオーケストラのハーモニーで、悠久の川の流れと深い歴史を描き出しました。最後はC.T.スミス作曲『華麗なる舞曲』のスピード感あふれる演奏でプログラムを終えました。

 フルートを専攻している同コース3回生の王谷紗菜さんは、「神代教授の『今年も熱い夏にしような』というお言葉で今回のコンサートに向けた活動がスタートし、暑さも熱さもいろいろな場面で感じる毎日でした。私は奏者と同時にコンサートの運営スタッフも務め、ときに自分の力不足を痛感しながらも、たくさんの人と関わる中で多くの学びがありました。舞台袖で出番を待つ時に、松本先生が私たちを笑わせてくれたのも良い思い出です。終演後、皆が本当に良い表情で舞台を降りてくる姿を見て、胸が熱くなりました」と語りました。

【出演者】

〈客演指揮〉コーニッシュ(作曲家)

〈クラリネット独奏〉松本健司(NHK交響楽団首席クラリネット奏者、洗足学園音楽大学教授、東京音楽大学兼任准教授)

〈客演指揮・演奏〉梶原彰人(トロンボーン・高知大学准教授)/倉橋健(トランペット・沖縄県立芸術大学教授)/小寺香奈(ユーフォニアム・和歌山大学准教授)/酒井勇也(サクソフォン・宮崎大学講師)/高島章悟(チューバ・宇都宮大学准教授)/長谷川正規(チューバ・上越教育大学准教授)/松浦光男(ホルン・岐阜大学准教授)

〈客演演奏〉宇都宮大学学生/沖縄県立芸術大学学生/岐阜大学学生/高知大学学生/兵庫教育大学学生 ほか

〈指揮〉神代修(大阪教育大学教授)

〈吹奏楽〉大阪教育大学ウインドオーケストラ

『キャンディード序曲』の演奏(指揮:大阪教育大学 神代修教授)
『キャンディード序曲』の演奏(指揮:神代修)

『「GR」より シンフォニック・セレクション』の演奏(指揮:沖縄県立芸術大学 倉橋健教授)
『「GR」より シンフォニック・セレクション』の演奏(指揮:倉橋健)

『流響のロワール』の演奏(指揮:コーニッシュ、クラリネット独奏:松本健司)
『流響のロワール』の演奏(指揮:コーニッシュ、クラリネット独奏:松本健司)

観客の拍手に応えるコーニッシュ氏(左)と松本氏
観客の拍手に応えるコーニッシュ氏(左)と松本氏

(広報室)