声楽を極め、音楽の指導者へ
教養学科芸術専攻音楽コース 4回生
伊原木 幸馬さん
2012年12月6日に東京で開かれた「第22回日本クラシック音楽コンクール全国大会」(日本クラシック音楽協会主催)の声楽部門・大学生(テノール)で3位入賞しました(1位・2位該当者なし)。私立の芸術・音楽専門大学の学生からのエントリーが多いなかで、国立の教員養成大学の学生が同コンクールの声楽部門で3位以内に入賞したのは初めてのことです。
「大変権威のあるコンクールで入賞できたことは光栄です」
受賞作品はシューベルト作曲「美しき水車小屋の娘」より「第2曲 どこへ? Wohin?」「第3曲 止まれ! Halt!」「第12曲 休み Pause」の3曲です。
伊原木さんは今年夏、「海外音楽大学マスタークラス」(東京国際芸術協会主催・助成)の短期講習会でウィーン国立音楽大学に短期派遣され、さらに声楽の勉強をする予定です。
1歳の頃、歌好きの伯母に連れられてカラオケボックスに通ったのが「音楽との出会い」だとのこと。歌が大好きになり、小学校の頃は校内の音楽発表会に出演したといいます。
「舞台の一番前に立たされて、歌ったことを覚えています。おかげで、人前で歌うことの楽しさを体験させていただきました。この素晴らしさを人に伝えたいという気持ちが高まりました。子どもが好きということもあり、教職という仕事に魅力を感じました」
大阪府泉南郡岬町に生まれました。音楽の道に進むと決めたのは高校時代だそうです。高校時代にクラシックを習った先生が本学特別音楽科(特音、音楽コースの前身)出身の方でした。「声楽や音楽教育を専門的に学ぶことができる大学は大阪教育大学しかないと決めました」
入学してみると期待どおりで、音楽以外のいろいろなジャンルの勉学やサークルで活動している仲間と、楽しく充実した4年間を過ごすことができたと振り返ります。「声帯は消耗品なので丁寧に扱うことや、レガート(滑らか)に歌いなさいと先生方に指導していただきました。肝に銘じています」
祖父がトランペット、伯母が詩吟、母が三味線、父が民謡・ミキシングなど、音楽一家です。自身もポップスやジャズが大好きだといいます。「家族は、やりたいことをしっかりやりなさいと応援してくれています」と微笑みます。
2013年4月からは、大学院音楽教育専攻声楽コースに進学し、さらに技術に磨きをかけるとともに、指導者をめざして音楽教育を学んでいきます。
(2013年1月取材)
※掲載内容はすべて取材当時のものです。
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