山岳部

試練と憧れ

　「体力づくりをしたいからついて来て」と父に誘われ、小学3年生の頃に初めて登ったのは大阪府と和歌山県にまたがる紀泉高原。ハイキング気分で出発しましたが、なんと途中で登山ルートを間違えてプチ遭難してしまい、日も落ちかけて暗くなってきたなか、なんとか無事に帰路につくことができた、というのが原体験でした。

　そんな衝撃的な始まりでしたが、山には、四季の移り変わり、自然の豊かさや、山頂からの魅力的な景色がありました。山の表情もさまざまな登山ルート・気候によって異なり、同じ山でもルートが違えば景色も違い、必要な登山の技術・装備も変わります。登りたい山のために、違う山でその技術を練習し、新しい装備を整えることもしばしば。登山前の準備から、時間をかけて険しい道のりを乗り越えた後には、何事にも代えられない達成感があるんです。

　憧れの山を登るために「あの技術も、この技術も身に付けたい」と日々やりたいことが増えていて、最近はOBの方と蓬莱峡（兵庫県）を登ったことをきっかけに、クライミングにも興味が出てきました。この春からは、将来はより専門的な知識をもった高校数学の教員になることを目標に大教大の大学院へ進学するので忙しくはなりますが、会得した技術も活かしながら、いろんな山に挑戦していきたいと思っています。