概要
複数のタブレットで記録したビデオや写真、音声や文字記録等の諸情報をVVCポーターを介してパソコンに統合し、記録時間に沿って再生できるアプリである。
新しい学力観に則った「人材育成アセスメント」方法の開拓プロジェクトでは、これを用いて、授業中の教師と児童・生徒の行動を時間軸に沿って記録・再生する環境を教育実習生に与えることで、自らの授業の振り返りや熟達者の授業の考察のツールとして活用した。
教職大学院における授業づくり課題への適用
授業では、特定のテーマの元で授業の設計と実施を行い、VVCを用いて授業の振り返りを行った。
例えば、必修科目である「学習指導の実践的展開」では、学部からの直接の進学者である院生たちが、現職教員と共にグループを作り、各々の専門校種・科目の授業を1時間ずつパフォーマンス課題として実施した。
授業中の教師と学習者の行動は、タブレット用VVCを用いて多角的に記録され、パソコン上で時間軸に沿って再生される形で統合された。授業者はそれを用いて、各時点での自分の振り返りを記録し、別に現職教員の専門的視点から記録されたコメントに対して、反応を記述する形で振り返りを行った。
授業中に気付けなかった学習者の行動の記録、その時々の現職教員から発せられたコメントの記録は、多観点からの振り返りを可能にする刺激になり、授業の実施中に注意するべき点がどこにあるかを意識化、明確化する上で役立った。