学校教育教員養成課程

学校教育教員養成課程(令和6年度入学生用)

◆卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

 豊かな教養と知性とともに,優れた教職能力を持つ教諭として教育現場を担うことができると認められる者に共通して必要とされる資質・能力について,次のとおり設定しています。

 (1)豊かな教養と広い視野

・人文,社会,自然,芸術,スポーツ等の学術的・実践的な基本的知識とアカデミックライティングなどの初年次教育を学び,キャ
 リア形成に向けた, ICT活用能力,言語運用能力,コミュニケーション力,および論理的・批判的思考からなる汎用基礎力を身に
 付けている。
・世界の多様性を理解し,異文化・多文化を受容できる寛容な態度を身に付けている。

 (2)教職に必要な素養

・教育の理念や教育に関する歴史及び思想,並びに教職の意義,教員の職務内容についての基礎的な理解ができている。
・教職員や校外の専門家,家庭や地域等を含めた他者と連携し,協働して課題を解決することの重要性を理解している。
・人権意識を有し,学校教育に関する社会的,制度的,経営的事項,学校安全に関する基礎的な知識や技能を身に付けている。
・幼児・児童・生徒を自律的な学習者として導くことの意義を理解している。

 (3)指導内容の理解と実践力

・幼稚園の保育又は小学校の各教科及び所属するコースに対応する中学校・高等学校の教科や教科外の指導に必要な専門的知識・技能
 の基本を身に付けている。
・学校教育における教育課程編成の意義と基本原理を理解し,教職員の配置や施設の維持管理の観点や教科横断的な視点をもって組織
 的に教育課程を編成の上,実施するとともに,学校の実態に応じてカリキュラムマネジメントを行うことの重要性を理解している。
・子どもの興味・関心を引き出す教材研究を行いながら,学習指導や授業の設計,実践,評価,改善を行う仕組みを構想することがで
 きる。
・学習環境の整備ができ,また,アクティブ・ラーニングを取り入れた「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実に向け
 た学習者を中心とする指導計画の立案や授業づくりができる。

 (4)子どもへの対応の理解

・生徒指導の意義や理論を理解し,他の教職員や専門家等と連携し,児童生徒に応じた指導や集団指導を実践することができる。
・教育相談の意義や理論と幼児・児童・生徒を支援するために必要となる基礎的知識を有し,組織的な取り組みや学外の専門家等と連
 携する重要性を理解している。
・進路指導やキャリア教育の意義を理解し,これらの視点からの授業改善やカウンセリングの充実に必要となる基礎的な知識を身に付
 けている。
・子どもの心身の発達と学習の過程についての基礎的な理解ができている。
・外国にルーツのある子どもや障がいのある子どもなど,特別な配慮や支援を必要とする子どもの特性や社会的包摂の理念を理解した
 うえで,学校教員として対応するために必要となる知識や支援の方法を身に付けている。
・道徳教育の理論及び指導法,特別活動の指導法及び総合的な学習や探究の時間の指導法について理解している。

 (5)ICTや教育データを利活用する力

・学校におけるICTの活用の意義を理解し,授業や校務等にICTを活用するとともに,幼児・児童・生徒のICT活用能力を育成するた
 めの授業を構想することができる。
・「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実に向けて,幼児・児童・生徒の学習の改善を図るため教育データを適切に活
 用することができる。

 (6)教職力量を自らひらく力

・実践的な教育活動に参画し,幼児・児童・生徒と積極的にコミュニケーションをとることができる。
・自らの学修を記録などに基づいて省察し,目標達成に向けて成長しようとする意欲を身に付けている。
・生涯にわたる教師の成長の特性と学習のあり方を理解の上,学び続ける教師としての姿勢や態度を身に付けている。

◆教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

 学校教育教員養成課程の教育課程は,卒業認定・学位授与の方針を踏まえ,卒業時に必要とされる資質・能力を育成することを目的として,教育職員免許法を踏まえながら,教員養成フラッグシップ大学として,指定大学が加える科目を設定した上で,次のように体系的に編成し,実施するものとします。

(1)豊かな教養と広い視野

 大学全体の教員養成及び教育・学習支援人材養成の機能の充実・強化を支えるため,「教養教育ポリシー」を策定し,多様性の理解の下,学術的な基本的知識の獲得とアカデミックライティングなどの大学生活を送る上で必要な資質・能力やキャリア形成に向けた語学運用能力,ICT活用能力の育成などを盛り込む教養教育の質的充実を図る。

(2)教職に必要な素養

 教育の理念や教職の意義,教員の役割,学校の役割,学校安全などに関する基本的知識と子どもを自律的な学習者へと導くことの意義を学ぶために教職専門科目とフラッグシップ指定科目を体系的に編成する。

(3)指導内容の理解と実践力

 保育内容や,教科や教科外指導に必要となる専門的知識と技能や教育課程編成の意義,アクティブ・ラーニングを取り入れた学習者を中心とする指導計画の立案や授業づくりのための資質・能力を育成するため,コース専門科目と教職専門科目,並びにフラッグシップ指定科目を体系的に編成する。

(4)子どもへの対応の理解

 生徒指導や教育相談の意義や理論,道徳教育の理論及び指導法,特別活動の指導法及び総合的な学習や探究の時間の指導法,特別な配慮や支援を必要とする子どもに対応するために必要となる知識や支援の方法を身に付けるため,教職専門科目とフラッグシップ指定科目を体系的に編成する。

(5)ICTや教育データを利活用する力

 ICTや教育データを学校教育に活用する意義や方法に関する基礎的な知識と技能を身に付けるため,教職専門科目とフラッグシップ指定科目を体系的に編成する。

(6)教職力量を自らひらく力

 目標達成に向けて成長しようとする意欲や学び続ける教師としての姿勢や態度を育成するため,教職専門科目とフラッグシップ指定科目を体系的に編成する。

(7)授業の実施・成績評価・授業改善

・各授業は,講義・演習・実験・実習などの方法により展開する。 
・成績評価は,全学共通の評価基準を明示の上,プレゼンテーション,レポート,試験など,多様な方法により行うものとするととも
 に,どのように成績に反映されるか,シラバスに明記する。
・指導技術を向上させるための研修や教員同士での授業参観などを定期的に開催し,授業改善に取り組む。

◆入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

  1.求める学生像
 卒業認定・学位授与の方針に定める資質・能力を育成するために編成された教育課程を履修する学生として,次に掲げる人材を広く
求めます。
 ・教員の基盤としての広く豊かな教養を身に付けるため,高等学校で履修した教科・科目における基礎学力を有している人
 ・教職に必要な知識や技能,教科に関わる専門分野への関心があり,それらを学ぶための十分な学力と適性を有している人
 ・社会の多様性を理解し,多様な人々とコミュニケーションを図り,協働できる能力を身に付けようと思っている人
 ・子どもたちの成長に関わることへの関心があり,教職に就くことを強く希望し,探究心を持って主体的に学ぶ態度を有している人
  2.入学者選抜の基本方針
 教員養成課程が求める学生を受け入れるために,次の入学者選抜を実施します。なお,各選抜区分については,学力の3要素を別表のとおり評価します。
 学校推薦型選抜では,「大学入学共通テスト」・「個別学力検査」・「小論文」・「実技検査」・「面接」・「競技成績に関する証明書」・「志望理由書」・「活動報告書」を課します。各専攻・コースにおいて以下の選抜方法を複数組み合わせることによって,学力(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等の能力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」)と教職に就くことへの意欲を確かめます。
・各教科の基礎的な知識を習得したかどうか,さらに思考力や判断力を確かめるために,「大学入学共通テスト」を課します。
・大学で学ぶに十分な知識を習得したかどうか,さらに知識に基づく高度な思考力や表現力を有しているかどうかを確かめるために,
 「個別学力検査」を課します。
・総合的な理解力,思考力,発想力,論理的構成力,表現力などを確かめるために,「小論文」を課します。
・大学で専門分野を学ぶに十分な技能や表現力などを有しているかどうか,また専門に対する理解・関心度・意欲を確かめるために,
 「実技検査」を課します。
・論理性・表現力・応用能力をみるとともに,専門分野についての関心や学校教育・教職への熱意・適性などを確かめるために,
 「面接」を課します。
・十分な技能を有しているかどうかを確かめるために,「競技成績に関する証明書」の提出を求めます。
・専門分野についての関心や教職に就くことへの意欲などを確かめるために,「志望理由書」の提出を求めます。
・高等学校等で経験・修得したさまざまな分野(教育に関する分野を含む)における活動・技能等を確かめるため,「活動報告書」の
 提出を求めます。
 一般選抜(前期日程)では,「大学入学共通テスト」・「個別学力検査」・「小論文」・「実技検査」・「面接」・「調査書及び志望理由書」・「活動報告書」を課します。各専攻・コースにおいて以下の選抜方法を複数組み合わせることによって,学力(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等の能力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」)と教職に就くことへの意欲を確かめます。
・各教科の基礎的な知識を習得したかどうか,さらに思考力や判断力を確かめるために,「大学入学共通テスト」を課します。
・大学で学ぶに十分な知識を習得したかどうか,さらに知識に基づく高度な思考力や表現力を有しているかどうかを確かめるために,
 「個別学力検査」を課します。
・総合的な理解力,思考力,発想力,論理的構成力,表現力などを確かめるために,「小論文」を課します。
・大学で専門分野を学ぶに十分な技能や表現力などを有しているかどうか,また専門に対する理解・関心度・意欲を確かめるために,
 「実技検査」を課します。
・論理性・表現力・応用能力をみるとともに,専門分野についての関心や学校教育・教職への熱意・適性などを確かめるために,
 「面接」を課します。
・専門分野についての関心や教職に就くことへの意欲などを確かめるために,「調査書及び志望理由書」の提出を求めます。
・高等学校等で経験・修得したさまざまな分野(教育に関する分野を含む)における活動・技能等を確かめるため,「活動報告書」の
 提出を求めます。
 一般選抜(後期日程)では,「大学入学共通テスト」・「個別学力検査」・「小論文」・「実技検査」・「面接」・「活動報告書」を課します。各専攻・コースにおいて以下の選抜方法を複数組み合わせることによって,学力(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等の能力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」)と教職に就くことへの意欲を確かめます。 ・各教科の基礎的な知識を習得したかどうか,さらに思考力や判断力を確かめるために,「大学入学共通テスト」を課します。
・大学で学ぶに十分な知識を習得したかどうか,さらに知識に基づく高度な思考力や表現力を有しているかどうかを確かめるために,
 「個別学力検査」を課します。
・総合的な理解力,思考力,発想力,論理的構成力,表現力などを確かめるために,「小論文」を課します。
・大学で専門分野を学ぶに十分な技能や表現力などを有しているかどうか,また専門に対する理解・関心度・意欲を確かめるために,
 「実技検査」を課します。
・論理性・表現力・応用能力をみるとともに,専門分野についての関心や学校教育・教職への熱意・適性などを確かめるために,
 「面接」を課します。
・高等学校等で経験・修得したさまざまな分野(教育に関する分野を含む)における活動・技能等を確かめるため,「活動報告書」の
 提出を求めます。
  3.入学前に学習しておくことが期待される内容
 高等学校卒業程度の基礎的な学力や技能を十分に修得したうえで,大学で学ぶ専門分野への関心を高めてください。さらに,子どもを教育することの意味を考え,学校教員という職業への自覚を深めてください。また,多様な人々とコミュニケーションを図り,そこから学ぶ態度も身に付けてください。