初等教育教員養成課程(令和3・4・5年度入学生用)
卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
豊かな教養と知性とともに,優れた教職能力をもつ教諭として教育現場を担うことができると認められる者に共通して必要とされる資質・能力について,次のとおり設定しています。
(1)豊かな教養と広い視野
・人文,社会,自然,芸術,スポーツ等の学術的・実践的な基本知識・理解に加え,キャリア形成に向けた,ICTスキル,言語運用能力,コミュニケーション力,および論理的・批判的思考力からなる汎用基礎力を身に付けている。
・世界の多様性を理解し,異文化・多文化を受容できる寛容な態度を身に付けている。
(2)学校教育の基礎的理解
・教育の理念や教育に関する歴史及び思想,並びに教職の意義,教員の職務内容についての基礎的な理解ができている。
・子どもの心身の発達と学習の過程についての基礎的な理解ができている。
・学校教育に関する制度や経営的事項,並びに学校安全,特別なニーズのある子どもの教育に関する基礎的な知識や技能を身に付けている。
・教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメントを含む。),教育の方法や技術(情報機器及び教材の活用を含む。)についての理解をしている。
(3)指導内容の理解と実践力
・保育の各領域や小学校の各教科を指導するために必要な内容の理解を深め,それらについての情報機器及び教材,又は情報通信技術の活用を含めた指導方法の基本を身に付けている。
・保育環境や学習環境の整備,アクティブ・ラーニングを取り入れた指導計画の立案や授業づくりを行うことができる。
・保育や授業を分析する基本を身に付け,教材研究を行いながら,保育や授業を構想することができる。
(4)子どもへの対応の理解
・子ども理解に基づいて,幼児・児童の指導,キャリア教育及び教育相談に関する理論と実践的な方法について修得している。
・特別な教育的ニーズや,いじめ,不登校などの指導上の課題への対応方法を理解している。
・道徳教育の理論及び指導法,特別活動の指導法及び総合的な学習の時間の指導法について理解している。
(5)教職力量を自らひらく力
・実践的な教育活動に参画し,幼児・児童と積極的にコミュニケーションをとることができる。
・自らの学修を記録などに基づいて分析・省察し,将来への見通しや計画を立てることができる。
・チーム学校の構成員として,他者と協働して課題の解決に取り組むことができる。
教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
豊かな教養と知性とともに,優れた教職能力をもつ教諭として教育現場を担うことができると認められる者に共通して必要とされる資質・能力を育成することを目的として,カリキュラムは以下のとおり編成し,実施するものとします。
(1)豊かな教養と広い視野
教養教育では,人文,社会,自然,芸術,スポーツ等の学術的・実践的な基本知識・理解や,キャリア形成に向けた,ICTスキル,言語運用能力,コミュニケーション力,および論理的・批判的思考力からなる汎用基礎力を育成するとともに,世界の多様性を理解し,異文化・多文化を受容できる寛容な態度を身に付けることを目的として,「基盤教養科目」と「多様性理解科目」から構成する総合科目と7つの領域にわたる分野別科目とともに外国語科目,体育科目,ICT科目を体系的に編成します。
(2)学校教育の基礎的理解
教育の理念や歴史,思想および学校教育を取り巻く文化や社会と歴史,学校安全並びに人権尊重,地域との連携を含む学校教育の制度や経営について理解するとともに,教職の意義や教員の職務,学級担任の役割や子どもについて基礎的な理解(幼児,児童及び生徒の発達を含む。)及び教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメントを含む。),情報機器及び教材の活用を含む教育の方法及び技術,又は教育の方法及び技術,並びに情報通信技術を活用した教育の理論及び方法についての理解を深めることができるよう,「教育総論」や「発達と学習の心理学」,「学校の役割と経営」や「教育課程・方法論」などの教職専門科目を体系的に編成します。
(3)指導内容の理解と実践力
保育における各領域や小学校の各教科を指導するために必要なそれらの内容についての理解を深め,それらについての情報機器や教材,又は情報通信技術の活用を含めた指導方法の基本を修得し,保育環境や学習環境の整備,アクティブ・ラーニングを取り入れた指導計画の立案や授業づくりができる能力や,保育や授業を分析する基本を身に付け,教材研究を行いながら,保育や授業を構想することができる能力を育成するため,保育内容指導法科目,小学校の各教科に係る教科専門科目及び指導法科目,専門教育としての幼稚園教育専門科目,教職や教育実践,教科教育からなる系列専門科目などの科目を体系的に編成します。
(4)子どもへの対応の理解
子ども理解に基づく幼児・児童の指導,キャリア教育及び教育相談に関する理論と実践的な方法を修得し,特別な教育的ニーズや,いじめ,不登校などの指導上の課題への対応方法や,道徳教育の理論及び指導法,特別活動の指導法及び総合的な学習の指導法について理解することができるよう,「教育相談の心理学」や「幼児理解と教育相談」,「特別活動論(総合的な学習の時間の指導法を含む。)」や「道徳教育論」などの教職専門科目,「インクルーシブ教育論」などの教職基礎科目を体系的に編成します。
(5)教職力量を自らひらく力
実践的な教育活動に参加し,幼児・児童と積極的にコミュニケーションをとることができる能力や,自らの学修を記録などに基づいて分析・省察し,将来への見通しや計画を立てることができる能力,チーム学校の構成員の視点から他者と協働して課題の解決に取り組むことができる能力を育成するため,学校インターンシップ科目や「教育実習」などの教職関連科目,「教職実践演習」などの教職専門科目を体系的に編成します。
(6)授業の実施・成績評価・授業改善
・各授業は,講義・演習・実験・実習などの方法により展開します。
・成績評価は,全学共通の評価基準を明示の上,プレゼンテーション,レポート,試験など,多様な方法により行うものとするとともに,どのように成績に反映されるか,シラバスに明記するものとします。
・指導技術を向上させるための研修や教員同士での授業参観などを定期的に開催し,授業改善に取り組むものとします。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
1.基本理念・目標
初等教育教員養成課程では,グローバルな視野と豊かな教養を身に付け,幼稚園と小学校との連携をふまえた専門的知識・技能及び優れた実践力・応用力を有する教員を養成します。そのために,教養科目及び基礎的科目を修得しながら,教職に関わる科目を幅広く学ぶとともに,一人ひとりの子どもの人権や安全を守る教育についての知識や能力を養い,幼児教育と小学校教育の双方の専門分野について学修を深めます。本課程に置く「幼児教育専攻」では,幼児を理解する力や豊かな表現力を身に付け,小学校教育との接続を踏まえた幼児教育について総合的な視点をもつ実践力のある幼稚園教員の養成を目的としています。「小学校教育専攻」の昼間コースでは,児童を理解する力や基礎的な指導力を身に付け,幼児教育との接続を踏まえた小学校教育について総合的な視点をもつ実践力のある小学校教員の養成を目的としています。「小学校教育専攻」の夜間コースでは,昼間の勤労経験や教育現場でのインターンシップ活動など豊富な経験をもとに,豊かな人間性と社会性を備え,かつ,幼小連携に関心を持ち,優れた実践的能力を備えた小学校教員の養成を目的としています。なお,夜間コースの編入生に対しては,学生一人ひとりの学歴や専門性を活かして,優れた実践的能力を備えた小学校教員の養成を目的としています。また,現職教員についても,個性や経歴を尊重した教育を行います。
2.求める学生像
・教職に就くことを強く希望し,その意志を持ち続けることのできる人
・教育や子どもの発達について,強い興味・関心と問題意識を持っている人
・明朗で協調性に富み,多様な人とのコミュニケーションが図れる人
・学校現場での豊富な体験や子どもとのふれあいなどを通して,確かな教育実践力を身に付けようとする人
・高等学校等で履修した教科・科目全般にわたる基礎学力を十分に身に付け,ICTの活用に積極性のある人
3.入学者選抜の基本方針
基本理念・目標等にふさわしい学生を受け入れるために,次の入学者選抜を実施します。なお,各選抜区分については,学力の3要素及び教職に就く強い意欲を
別表[PDF 124.49KB]のとおり評価します。
学校推薦型選抜では,「大学入学共通テスト」・「実技検査」・「面接」・「活動報告書等」を課します。
・「大学入学共通テスト」では,各教科の基礎的な知識を習得したかどうか,高等学校での学習の達成度について評価します。
・「実技検査」では,幼児教育に関する理解・関心度・意欲を総合的に評価します。表現力や協調性についても評価します。
・「面接」では,論理性・表現力・応用能力をみるとともに,学校教育・教職への熱意・適性について総合的に採点・評価します。
・「活動報告書等」では,高等学校等で経験・修得したさまざまな分野(教育に関する分野を含む)における活動・技能等を評価します。
一般選抜(前期日程)では,「大学入学共通テスト」・「小論文」・「面接」・「活動報告書等」を課します。
・「大学入学共通テスト」では,各教科の基礎的な知識を習得したかどうか,高等学校での学習の達成度について評価します。
・「小論文」では,提示された資料に対する理解力や思考力・発想力・論理的構成力を中心に総合的に評価しますが,文章表現力についても採点・評価の対象とします。
・「面接」では,論理性・表現力・応用能力をみるとともに,学校教育・教職への熱意・適性について総合的に採点・評価します。
・「活動報告書等」では,高等学校等で経験・修得したさまざまな分野(教育に関する分野を含む)における活動・技能等を評価します。
一般選抜(後期日程)では,「大学入学共通テスト」・「面接」・「活動報告書等」を課します。
・「大学入学共通テスト」では,各教科の基礎的な知識を習得したかどうか,高等学校での学習の達成度について評価します。
・「面接」では,論理性・表現力・応用能力をみるとともに,学校教育・教職への熱意・適性について総合的に採点・評価します。
・「活動報告書等」では,高等学校等で経験・修得したさまざまな分野(教育に関する分野を含む)における活動・技能等を評価します。
4.入学前に学習しておくことが期待される内容
高等学校卒業段階において求められる基礎的な学力を十分に習得したうえで,教育に関わる学力(知識・技能,思考力・判断力・表現力等の能力,主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)を身に付けてください。