【大教大史上初】オンライン神霜祭〜神霜月間までの道のり〜
毎年11月初旬に柏原キャンパスで体育文化週間行事として3日間にわたって開催している大学祭、通称「大学祭準備会」委員長の小田村美湖(おだむら・みこ)さんにお話を伺いました。神霜祭」。2020年度は、新型コロナウイルス感染症の情勢を鑑み、現地開催中止となった。しかしその状況を逆手に取り、11月23日から12月20日までの約1か月間を「神霜月間」と称し、オンラインならではの長期間の神霜祭を開催した。本学史上初のオンライン神霜祭を開催した「大学祭準備会」委員長の小田村美湖(おだむら・みこ)さんにお話を伺いました。
柏原キャンパスの講義室にて撮影
委員長にインタビュー
小田村 美湖(おだむら・みこ)
大学祭準備会・委員長
学校教育教員養成課程
小中教育専攻
社会科教育コース 2回生
【広報室】いつからオンライン神霜祭を構想していましたか?
【小田村】6月当初は年度初めの新歓行事が中止になったため、対面での神霜祭をどう形態を変えて実施しようか考えていました。しかし、8月に入っても改善しないコロナ情勢に直面し、対面開催は到底叶わないことが実行委員会(以下「実委」)内での共通認識となりました。
【広報室】オンライン開催に対して実委内の反応は?
【小田村】オンライン開催ならではの長期間開催だからこそできる企画を実施して、コロナ禍の学生生活に彩りを添えることをコンセプトとした「神霜月間」としてはどうか、との意見が出てきましたが、提案当初は、実委内の賛否は半々でした。
【広報室】どのようにして実委内の合意形成を図ったのでしょうか?
【小田村】実委内の意見がまとまらない限りは前に進めないと考えた私は、実委を4つの縦割り班に分けて、オンライン開催だからこそできる企画をそれぞれ考え、企画内容を班ごとにアピールするプレゼン大会を実施しました。そこで、他班のプレゼンを見て、オンライン開催の可否を決定する評価シートによる投票を行ったところ、ほぼ全員が「開催したい」という意見になりました。その後、プレゼンで提案された企画を昇華させる方向に舵を切りました。
【広報室】委員長として心がけたことは?
【小田村】神霜祭を開催しない年があると、次年度に金銭的・認知的な支障が生じると考え、何としても開催しなくてはと思っていました。しかし、どうすれば神霜祭をオンラインで開催したいと実委全体で団結できるか、という点については本当に苦労しました。例年どおりに甘んじてはいけない、というのが私の信条なのですが、あまりにも例年どおりじゃなさすぎました。それでも、
私は、神霜月間が、コロナ禍で沈み切った大学に新風を巻き起こすためのきっかけになればと考えていましたし、実委はそれができる団体だと信じていました。
大学祭準備会の学生たち
【広報室】オンライン神霜祭の開催にあたって心がけたことは?
【小田村】対面開催よりも多くの企画を用意し、可能な限り多くの大教生と〝つながる〞ことを最終目標にしました。そのために、大教生全員に認知してもらえるよう、大学の一斉送信メールによりLINE@に誘導し、実委の情報を漏れなく受け取れるようにしました。
一方で、部やサークル団体の成果発表の場としての側面も大切にしました。例年であれば神霜祭を引退ステージにしている団体も多く、他の手立てとなるライ
ブ等も実施できない状況でした。なおかつ、新入生の勧誘も難航し、存続が危うい団体も多くありましたので、新入生の課外活動への進出のきっかけとすること
も、念頭に置いていました。
【広報室】大学祭準備会の今後の活動や展望を聞かせてください
【小田村】開催後のアンケートでは「オンラインという形だったが、神霜祭を開催してくれたこと自体に意義があった」との意見を多くいただきました。しかし、「周知度や企画の濃密度の面では課題があった」との声も少なからずありました。私の中での「成功」の判断基準は「前年の感動を凌駕するようなイベントが開催できたかどうか」です。そのため、アンケートでいただいた意見も参考に、すでにオンライン開催を決めている2021年度の実委主催のイベントを「成功」できるよう実委一丸となって向かっていくだけかなと思っています。
また、今までは実委の人数が少なく、神霜祭自体の運営に手一杯でしたが、この2年間で実委の人数も増え、実委独自の企画を増やしたいと考えていました。そんな中、このコロナ禍という逆境にもかかわらず、オンライン神霜祭で「大教王」という新しい企画が成立できたことは、神霜祭をより高みに進化させる布石になったと思っています。今まで、実委企画が少ないことが、他大学の大学祭と比較して負けている点だと自覚していたので、このコロナ禍をバネにして、大人数になった実委だからこそできることに挑戦していきたいと思います。
神霜月間中に行われた企画
大教王
有志20人のオンライン予選を勝ち抜いた8人で行われた対面式のクイズ大会。その様子を撮影・編集したものをYouTubeで公開。動画は期間中に約200回再生された。
ゆるキャラグランプリ
今後の大学祭のパンフ・ポスター等に使用する大学祭用のゆるキャラをSNS上で募集。計7件の応募があり、Twitter上での投票の結果「人に真っ直ぐノ助」がグランプリに。
自粛飯
コロナ禍のステイホーム中に学生自らで作った料理をSNS上で募集。計7件の応募があり、特設ウェブサイトで紹介。
成果発表
サークルの紹介動画を集約し、YouTubeで公開。活動紹介27本・パフォーマンス動画11本・動画以外のコンテンツ7団体分の計36団体が参加。
(2020年12月取材)
※掲載内容はすべて取材当時のものです。
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