キャリアデザイン

キャリアデザイン

キャリア(carrer)とは

キャリアの語源はラテン語の「carrus」だと言われており、意味は轍(わだち、車輪の跡)です。そこから人が辿る足跡や経歴なども意味するようになりました。自分が歩んできた人生の長い道のりをふりかえると、そこにはそれまで自分の馬車が刻みつけてきた轍が残されています。人生の終焉まで馬車は歩み続け、そこに轍というキャリアができるのです。
つまり「キャリア」とは、
生涯の様々な役割を果たす過程で、自分と向き合い、自分の仕事や人生に意味を見つけ、自らの役割の価値や自分と役割の関係を見いだしていく積み重ねです。そして、これからどこに辿りつけそうなのか、どこへ向かいたいのかの展望ともいえます。

文部科学省中央教育審議会
「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」(平成23年1月31日)
「キャリア」とは
人は、他者や社会とのかかわりの中で、職業人、家庭人、地域社会の一員等、様々な役割を担いながら生きている。これらの役割は、生涯という時間的な流れの中で変化しつつ積み重なり、つながっていくものである。また、このような役割の中には、所属する集団や組織から与えられたものや日常生活の中で特に意識せず習慣的に行っているものもあるが、人はこれらを含めた様々な役割の関係や価値を自ら判断し、取捨選択や創造を重ねながら取り組んでいる。
 人は、このような自分の役割を果たして活動すること、つまり「働くこと*」を通して、人や社会にかかわることになり、そのかかわり方の違いが「自分らしい生き方」となっていくものである。
 このように、人が、生涯の中で様々な役割を果たす過程で、自らの役割の価値や自分と役割との関係を見いだしていく連なりや積み重ねが、「キャリア」の意味するところである。

*働くこと:職業生活以外に家事や学校での係活動、ボランティア活動などの多様な活動がある。個人が学校生活、職業生活、家庭生活、市民生活等のすべての生活の中で経験する様々な立場や役割を遂行する活動を指している。

「キャリアデザイン」とは

「キャリア(生涯、経歴)」を、国内外の状況、産業構造や就業構造の変化などを見すえながら、自分の「やりたいこと(希望・理想)」と「やれること(能力・技能)」「やるべきこと(使命・価値)」をすり合わせながら、自分の人生を設計・デザインすること。
現実的な進路を選択(キャリア選択選択の場面)する必要があるとき=人生の節目(卒業など)と、選択したキャリアの過程で流れに任せるようにキャリアを積んでいく時期があります。

・キャリア形成の段階
 「やりたいこと(希望・理想)」を実現するために、「やれること(能力・技能)」を増やすための経験や、資格取得するなどの学習計画を立て実行することで、キャリアが形成(積み重ね)されていきます。
・キャリアの再選択の場面
 仕事や人生で思ったようにいかなくなったときや、新たな分野への挑戦を思ったときなどには、新たな選択をし直します。自らが望む選択のために、また社会の変化を捉えて、新たに必要な知識・技能を身につけていきます。

<大学生にとってのキャリアデザイン>は、
大学を卒業(大学院を修了)して、就職をする(社会人になる)ことは、生涯の中で、大きな節目です。卒業後の進路を、「やりたいこと(希望・理想)」と「やれること(能力・技能)」、「やるべきこと(使命・価値)」に照らして十分検討しましょう。そして、決定した進路・職業を実現するための準備や計画をして実行していきます。
キャリアデザインは、大学を卒業(大学院を修了)するときだけのものではありません。社会人になってからも、何回かの人生の節目のたびに、「人生」を「設計」し、そして必要なときに「設計」し直していくものです。

キャリアサポート

■キャリアガイダンス
主に学部3回生該当以降の教採や就職対策のガイダンスのほか、キャリアを考えるための低学年向けのキャリアガイダンスも毎年実施しています。

■教養基礎 教育とキャリア(平成30年度)
「教職キャリア形成論」、「キャリアデザイン」、「キャリア教育」などの授業科目があります。

  • 〇「教職キャリア形成論」
    学校教員の仕事の楽しさと難しさが教員としてのキャリア形成の中でどのように変化していくか
    理解した上で、教職への意欲を高める。
  • 〇「キャリアデザイン」「キャリア教育」
    将来のキャリアについての考え方を知り、その大切さを理解する。(学生時代の過ごし方を考える。)