小原 利恵(おはら りえ) 教育協働学科グローバル教育専攻英語コミュニケーションコース 内定先:市役所事務職
田野 明日香(たの あすか) 教育協働学科芸術表現専攻美術表現コース 内定先:プラスチック総合メーカー
桐谷 茉那(きりたに まな) 教育協働学科教育心理科学専攻 内定先:市役所心理職
コロナ禍の就活で印象に残っていること
田野 オンラインの面接や説明会が多い印象でしたが、現地に足を運ぶ必要がないため、遠方の企業でも受けやすくなり、企業選びの幅が広がるのが利点だと思います。
桐谷 私も、移動時間が要らないので、その時間で色々な説明会に参加できる点は良かったなと思います。一方で、就活している人と大学で情報交換することが全然できず、自分の情報収集力のみに頼らないといけないことがすごく不安で、孤独感が強かったですね。
小原 わかります。試験勉強や面接練習では、人と会う機会がすごく少なく、寂しさを感じていて、それがつらかったです。本番の公務員試験では、面接もほぼ対面だったので、そんなにコロナ前と変わってなかったかな。
桐谷 面接のときに大変だと思ったことは、面接官の指示で思いがけずマスクを外すことになったときですかね。メイクが崩れていたり、口紅を塗っていなかったり、そんなときは失敗したなと思いました。
田野 私が受けたところはオンライン面接が多かったです。オンライン面接を受けるにあたって、WEBカメラの前の顔を照らすライトは買っておいた方がいいですよね。
小原 確かに、ライトは大切。
桐谷 顔の明るさで印象変わりますよね。画面上で、暗くて顔が見えてない人を見かけると、「もったいない!!」ってなっちゃいます。
内定先に決めた理由
田野 就活のタイミングを逃すと地元の大阪を出るチャンスはないかなと思って、大阪以外のメーカーを受けました。物を作っている会社って、私にとってはやっていることが明確でわかりやすくて、安心できる気がしたんです。
小原 最初からメーカーで探して受けていたんですか。
田野 最初は色々な業種を見ていたんですが、自分たちで何かを作るって「なんかいいなあ」と感じたので、自分の感覚を信じて決めました。小原さんは、なんでそこの自治体にしたんですか?
小原 私は、3回生の夏に4日間参加したインターンシップが決め手でした。そこではフィールドワークもたくさんあって、周りの人にすごくよくしていただいて、楽しかったから、ここを受けようと決めました。
田野 3回生の夏の時点で就職を意識してインターンに参加していたんですね。実際にそこで働いている人も知ることができるのでいいですよね。桐谷さんは?
桐谷 私は、自分がずっと育ってきた地元という点で選びました。高校・大学は地元を離れていたのですが、外から見たときに今まで見えなかった魅力が見えて、地元がより好きになったことがきっかけです。
勉強方法、練習方法
小原 私は公務員試験の勉強を独学で始めたんですけど、その勉強方法が合っているか不安で、3回生の10月から通信講座を始めました。法律や経済学は、大学の授業で全然受けていなかったので間に合うか不安でした。
桐谷 私は、買ってきたSPIのテキスト1冊を、時間を計りながら何周もしていました。あと、心理職の専門知識を問うテストは、自分が読みやすいと思うテキストをひたすらに読み込んで受けました。
田野 私は面接が主だったので、志望動機や自己PRを考えたり、エントリーシートを書いたりするのがほとんどでした。面接は、公務員や企業をめざしている同じコースの友達と一緒に、Zoomで練習していましたね。
小原 私は公務員カフェに入っていたので、公務員カフェの子たちと圧迫面接の練習をしていました。
田野 カフェ?公務員カフェがあるんですか。
小原 キャリア支援センターがLINEを活用して、同じ自治体の公務員志望の学生同士を繋げてくれるんです。私は就活を始めた当初は入っていなかったんですが、キャリア支援センターの方が「今からでも入れるよ」と声をかけてくださったんです。情報交換や面接練習も一緒にできるので、本当に入ってよかったです。
キャリア支援センターの活用方法
田野 私は、3回生の3月に就活解禁って知ったときに就活サイトを見たら、その時点で「大手は2週間後にエントリーシート締め切り!?」って驚いて、自分の就活スタートが本当に遅れているんだなって気づきました。困り果ててキャリア支援センターに行ったら、職員の方が「時間あるから話聞くよ」って声をかけてくれたんです。そのときに就活に関する本を借りて、返すときにまた話を聞いてもらって、その繰り返し。あのときキャリア支援センターに行って本当によかったです。
桐谷 すごくいい話。
田野 その後は、就職していた兄に就活のノウハウを伝授してもらって、キャリア支援センターでエントリーシートの最終確認をしてもらっていました。二人はどのように活用していましたか?
小原 面接練習、グループワーク練習、筆記試験の勉強方法を教えてもらっていました。あとは公務員カフェで練習して、何かつまずくたびにキャリア支援センターに相談して、言うなればメンタルサポートですね。
桐谷 私も、面接と集団討論の練習で活用して、ときどき面談で現状を報告したり、一緒に現状を整理してもらったり、「次の面接でこんなこと聞かれるらしいんですけど、何を喋ったらいいんですかね」みたいな相談まで乗ってもらったり、使い倒していました。
面接について
田野 私は集団討論をしたことがないんですけど、どういう内容なんですか。
小原 司会やタイムキーパーなどの役割を決めて、あるテーマに沿って議論を進めていくイメージ。
田野 「無人島に一つ持っていくなら何」みたいな?
小原 そんなおもしろい質問はなかったですね(笑) 公務員は、「社会の抱えるある問題を解決するために、どういう施策を作ればいいですか」のようなテーマが多かったです。
桐谷 私が受けた集団討論は、一つの条例が提示されて、「この条例を守らない人がいるのが問題視されています。どうすれば改善できるか、具体的に考えてください」という内容でした。そのときは、「あえて司会は決めずに始めてください」と言われて、フリーな形態に驚きました。
田野 おもしろそう。
桐谷 逆に企業の集団討論では、社員になったつもりで会社の業績を上げるようなプロジェクトを考える形態が多い印象でした。提案内容を審査されているというよりは、話し合う力を審査されていると感じたので、とにかくみんなで相談して、結論を導き出せるよう努めました。
田野 何か在学中に挑戦しておけばよかったな、と思ったものってありますか?
桐谷 私はボランティアです。公務員は利益を重視する世界じゃないと思うので、それに近しい精神はボランティアで養われたんじゃないかなって思います。私がやっていたインターンもアルバイトも、利益を念頭に置く世界だったので、公共の立場で働く感覚が新鮮に感じてしまいました。