附属学校園で働く卒業生たち

附属学校園で働く卒業生たち

天王寺・池田・平野地区にある附属学校園で、教師として活躍する4 人の卒業生に話を聞きました。

池田地区

 

考える力を育成できる教師に

神内 千波先生

附属高等学校池田校舎教諭(社会科担当)/大阪府教育委員会との交流
小学校教員養成課程人文・社会系社会専攻 2013 年卒/大学院教育学研究科社会科教育専攻 2015 年卒

神内先生の写真

Q1 どんな学生生活でしたか?
 とにかく楽しかったです。海外を始め色んなところにサークルの友人と出かけたことが良い思い出です。3回生から所属したゼミでは、現場の実践を見に行く機会をたくさん頂き、先生方の生の声を聞けたことで、どんな教師になりたいか具体的に考えることができました。

Q2 学生時代のことで、教師に生きていることは?
 大教では教師の友人がたくさんできるので、卒業後も指導方法や悩みの相談ができます。同じ志を持った仲間ができたことが、大教に行って一番よかったことですね。

Q3 現在力を入れていることは?
 去年と今年に「探究コーディネーター」を担当させてもらっていて、「探究活動」について、学年全体の調整役を担っています。担当している2年生では、大学のゼミ活動に見立てて、生徒が主体的に課題を設定し、情報の収集と整理、分析や考察を行い、自分の考えをまとめて発表する活動に取り組んでいます。

Q4 今後取り組んでいきたいことは?
 今後、教科教育にも探究活動を本格的に取り入れていく必要があるので、「探究コーディネーター」での経験をもとに、積極的に挑戦していきたいです。

Q5 教師として心がけていることは?
 生徒が自ら考えて行動できるような資質・能力を育成することが、高校教員の役割だと思っています。生徒が自分でどこまでのことができるかを判断し、どのような指導をすることで生徒が更にステップアップできるかを見極めるように努めています。

神内先生のメッセージ動画はこちら

天王寺地区

 

言葉”あそび”で”学び”を創出する

福西 昌平先生

附属天王寺中学校教諭(国語担当)
小学校教員養成課程人文・社会系国語専攻 2010年卒/大学院教育学研究科国語教育専攻 2012年卒

福西先生の写真

Q1学生時代のことで、教師に生きていることは?
 バックパックで海外を訪れたときの、”ちゃんと”した言葉じゃなくても、コミュニケーションが成り立った経験は大きかったですね。言葉って誰かが決めたものでもなくて、人と人との間で成立していくものだと知ったとき、言葉を広い意味で受け止められるようになりました。

Q2 現在力を入れていることは?
 遊びのような感覚で、あらゆる角度から言葉に触れてもらって、自分なりの「言葉の価値」を持ってもらえるような授業づくりに取り組んでいます。最近では、言葉を使ったカードゲームのルールをグループで考えて、カードも自分たちで作り、他のグループにも遊んでもらう、なんてこともしました。

Q3 今後取り組んでいきたいことは?
 パソコンを使って作曲するDTM(Desktop Music)を起点に、歌詞を書いたり、韻を踏んだり、それをリズムに乗せたり、みたいな遊び感覚で言葉にのめり込んでいける活動を考えています。

Q4 教師として心がけていることは?
 教師一人が教えられることって限られていると思うので、僕からは仕組みを提案して、それを子どもたちが広げて、その過程で学び合えるような授業をできればと思います。子どもの発想って正直予測不可能で、自分たちでどこまでも学びを広げていけるんです。

Q5 大阪教育大学の魅力は?
 11の附属学校園も含めて、教育現場にとても近い大学ですので、在学中に様々な教職経験を得られることだと思います。だから、もっとその環境を活用していって欲しいな、と思います。

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平野地区

 

人との関わりが自分の世界を広げる

橋之爪 美砂先生

附属幼稚園主幹教諭(3歳児担当)
幼稚園課程1994 年卒

橋之爪先生の写真

Q1 どんな学生生活でしたか?
 授業以外では、大学から始めた合氣道に打ち込んでいました。そこでの友人から人間関係が広がり、色んな専攻の友人と関わって、自分の専門以外にも目を向けるようにしていました。

Q2 学生時代のことで、教師に生きていることは?
 子どもと話すときに、その子が好きなことを自分が少しでも知っていると、目を輝かせてくれるんですね。そんなときに、アルバイトや、他の専攻の学生との関わりで知った、教育とは直接関係のないことも保育に生きていると感じることがあります。

Q3 教師として心がけていることは?
 身体的にも、精神的にも子どもに目線を合わせることを意識し、正しいことを一方的に教えるのではなく、子どもの気持ちに寄り添って一緒に考えるようにしています。

Q4 今後取り組んでいきたいことは?
 附属幼稚園を、今いる子どもたちや、まだ見ぬ子どもたちにとっても、さらには教師や実習生にとっても、良い学びの場所にしていきたいと思っています。また、そんな幼稚園の魅力を発信して、社会からより必要とされる幼稚園にしていきたいです。

Q5 大阪教育大学の魅力は?
 様々な専攻があり、あらゆる校種をめざす人がいて、同じ学部内には教職以外の職業をめざす学生も一緒に学んでいる。さらには、5校種取り揃えた附属学校園がある。そんな、自分の世界を広げながら、刺激し合える仲間とともに、教育現場と隣り合わせで学ぶことができる環境が、最大の魅力だと思います。

橋之爪先生のメッセージ動画はこちら

 

子どもたちに考え抜く経験を

藤井 義光先生

附属平野小学校(国語担当)/大阪市教育委員会との交流
小学校教員養成課程人文・社会系国語専攻 2006 年卒/大学院教育学研究科国語教育専攻2009 年卒

藤井先生の写真

Q1 どんな学生生活でしたか?
 国語は元々苦手な教科だったのですが、2回生時の色々な国語の指導法に挑戦する授業で、一転して大好きな教科になりました。また、ゼミ活動では、国語特有の答えが一つではない学習の「追究する面白さ」を教えていただき、そこで自分なりの考えや、考察の仕方、考え抜く力を養いました。

Q2 学生時代のことで、教師に生きていることは?
 仲間との繋がりが一番ですね。国語教育における答えが一つではない学習について、友人と夜遅くまで語り合いながら考えを深めていった経験は、今の教育実践に繋がっていると思います。

Q3 現在力を入れていることは?
 日常や社会につながる資質・能力を養えるような「物語」の学習に取り組んでいます。小説家やドラマ制作、宣伝広告など、物語への色々な関わり方がある中で、子どもたち自身が物語にどのようなアプローチをとりたいかを考えることを起点に、学びを広げていきたいと考えています。その中で、子どもたちには自分で考え、人の考えと比べながら、最後まで考え抜く力を身に付けていってほしいです。

Q4 今後取り組んでいきたいことは?
 子どもたちと一緒に学びあい、先生方とも学びあい、海外の教育実践や最新の教育動向も学びながら、探究を続けていきたいと思います。

Q5 教師として心がけていることは?
 子どもの話や想いを引き出して、子どもの豊かな発想を一緒になって楽しめたらと思っています。そうすることで、子どもと一緒に授業を作り上げていけるように意識しています。

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メッセージ動画


(2022年2月取材)
※掲載内容はすべて取材当時のものです。

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