作文コンクール“Leading to the Future”は、府立高校教職コンソーシアム加盟校の高校生を対象とし、『未来に向かって -教師・夢・希望-』をテーマに、出会った教師・恩師とのエピソード、先生になりたいと思ったきっかけ、夢への意気込みなど未来に向かう気持ちを作文として発表するものです。 加盟校の高校生230名が参加した「大阪教育大学キャンパスガイド(平成27年11月21日(土)開催)」において、作文コンクール表彰式を行い、受賞者は参加した高校生の前で作品を朗読し、教師への熱い思いを共有しました。
[左写真] 栗林澄夫学長と受賞者の記念写真[右写真] 最優秀賞の中井里佳子さん(生野高等学校)が作品を朗読
応募いただいた作文を読んで、「教師ってこういう点が大切なんだな」と改めて認識したことが2点ありました。第1は、「教師が生徒を信頼することの大切さ」です。全員が先生との出会い、先生の言葉、先生の行動に触れて、人生を左右するような場面を描いていました。教師のこういった言動の土台には生徒への信頼があり、保護者や生徒本人すらも気づいていない才能を信頼して見つづけることの大切さを再認識しました。第2は、「学び続けることの大切さ」です。小学生には小学生の問題集が、中学校、高校、大学と進み、大人になっても実は問題集があるのです。その問題集を、常に前向きに時には悩みながらも懸命に解いている後ろ姿を見て、生徒たちは「自分も頑張ろう」という気持ちになるのかもしれません。「共に学び、共に育つ、学び続ける」教師を目ざしたいものです。今回作文を書いたことをきっかけに自己の内面を見つめ教師という仕事について理解を深めたことを、今後も発展させてくれるならとても嬉しいです。
「あなたならできる!」幼稚園時代に先生からかけられた一言が人生に大きな影響を与えたことを軸に書かれた作文は、柔らかい語り口でしたが教師の仕事の核心にふれる気づきに溢れていました。「私が(子どもたちに)楽しませてもらった」という感覚を大切にして厳しく優しい先生になってください。
冬空の雲間からまっすぐに大地に伸びる光のような文章が印象的でした。中学校の先生から頂いた「信頼のパワー」を次の世代に受け継ぎ、純粋でナイーブな生徒を理解し導くことができる先生になってください。そのときこそ恩師の夢が叶う瞬間です。
激動する社会で生きていく子どもたちのために、安全で安心な学びの場づくりに着目した感性は素晴らしいです。教員がバックネットのように見守る中、子どもたちは間違いや失敗から多くを学んでいくことでしょう。社会に巣立ち困難に立ち向かうとき「あの学校時代があったから、私はくじけない!」と胸を張っていえるような学級や学校をつくってください。