美術表現コース

教育協働学科 芸術表現専攻 美術表現コース

芸術創造の指導力をもつ表現者

芸術表現専攻では、音楽表現コース、美術表現コース各分野で芸術創造についての深い理解と高い専門能力を身につけるとともに、学校や地域社会と協働して新たな教育領域と社会文化活動の創生に意欲的に参画できる「教育マインド」を有した芸術表現者の育成をめざします。

現代美術では「何を」「どのように」表現するのかを、作者自身が考え実行することが求められます。美術表現コースでは「何を」表現するのかを見つける為に、知識と教養を広め、自分を深く見つめる視線を養います。また「どのように」表現するのかは技術の習得と離れて考える事はできません。まずは基本技法を習い、更に専門分野で研鑽を積み、自分の表現法を探ります。全てにおいて自主性を重んじると共に、少人数制ならではの手厚い指導を行います。

求める学生像

  • 芸術に興味・関心を持ち、教育及び芸術文化の発展に幅広く貢献したい人
  • 美術分野で修得した専門領域の高度な表現能力を活かして、地域社会や学校教育現場で指導力を発揮したいと志す人
  • 優れたコミュニケーション能力を有し、他の人々と協働し、多様な教育課題を解決したいと志す人
  • 教育や社会における芸術表現の在り方について、実践的かつ持続的な活動を通して探求できる人
  • 複雑化した現代社会において、人間らしく生きるための糧となる芸術の本質を追求・理解したい人

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学びのポイント 1

「わくぐみ」にとらわれない美術表現の世界へ

入学後、すぐに自分の専門を決めることはありません。1-2回生の間に、絵画・立体造形・デザイン分野での基礎授業や、その枠組を越えた分野で活躍している作家を講師とした「総合造形演習」を受けます。また、興味がある他分野での教養基礎講義を自由に受講しながら、知識と技術を養い、自分のやりたいことを実践の中で固めていきます。3回生からは絵画・立体造形・デザインのいずれかの専門ゼミに分かれますが、思考や表現そのものが狭い視野で固定化されてしまわないよう、定期的に美術コース全専任教員による合同指導を行い、分野を越えてより広い視点での作品指導が受けられるようにします。

学びのポイント 2

やりたいことに集中できる環境

例えば、絵画では自然光が入る高い天井の部屋や制作する為に固定された個人の場所。立体造形においては各種素材に対応した機材とその使用環境。また、デザインに必要不可欠なグラフィック制作室が整えられています。これらはゼミに分かれてからは制作に自由に使用できることはもちろんのこと、所属ゼミ以外の学生でも許可をとれば授業時間以外でも使用可能です。この環境を充分活かし、自分の課題に沿った(作りたいものを作る)制作を進められるよう、教員全員で支援します。また、少人数制のコースならではの回生を越えた交流があり、先輩後輩間の「教え、教えられる関係」が身につけたものをより強固にしていきます。

学びのポイント 3

社会とのつながりを感じ、考え、作品を活かす

「社会芸術教育協働活動基礎演習」など他分野の学生と協同して取り組む授業や、社会との関わりを積極的に体験する実践を重ねます。未体験の世界で自分の役割や、他のものとの関係性を学び、社会における美術表現に対する思考を深めて行きます。自分の身につけた専門技術を社会に活かす方法を探り、みつけたことを卒業後の進路に反映できるよう、教員全員で支援します。この、視野を拡げる柔軟な教育体制は、卒業生が社会において活躍の場を広げる大きな力となります。

募集人員

10人

学習領域

絵画、デザイン、彫刻、現代美術、立体造形、映像、写真

取得できる免許・資格

○:中学校一種(美術)、高等学校教諭一種(美術)
資格:学校図書館司書教諭、社会教育主事、図書館司書

○:卒業要件以外の単位を併せて履修することによって取得できる教員免許状
(ただし、授業時間割上の制約によって希望する免許状が取得できるとは限りません)

4年間の学び

1回生

芸術表現の基礎を様々な分野から学ぶ

絵画・立体造形・デザイン各分野の基礎とともに、充実した一般教養を学ぶことを通して、基礎技術と幅広い知識を養います。それらの実践の中で自分のやりたいことを固めていきます。

主な授業
  • ダイバーシティと人権
  • ICT基礎 a・b
  • 教育基礎セミナー
  • 教育協働概論 I・II
  • コミュニティとアート
  • 美術表現の基礎
  • 教育総論

2回生

多様な表現に触れるとともに、教育現場や社会と連携した美術表現の展開について体験する

絵画・立体造形・デザイン各分野の実技演習の他に、版画やウェブデザイン、アニメーション等の様々な表現手法に触れ、学びます。また「課外活動指導法(美術)」等の教育協働科目を通して、表現活動を通した学校現場や地域社会との交流を体験します。

主な授業
  • メディア・リテラシー演習
  • アクティブ・ラーニング入門
  • 教育協働デザイン演習
  • 社会芸術教育協働活動基礎演習
  • グラフィックデザイン演習 A・B
  • 課外活動指導法(美術)
  • 学校安全

3回生

美術表現における専門性の獲得を目指し、教育現場や地域社会と協同して一つのプロジェクトに取り組む

絵画・立体造形・デザインの3分野から1分野を選択し、その分野の表現技術や感性を深め、専門性の獲得を目指します。また「社会芸術教育協働活動・美術」では、学外でワークショップ等を開催し、美術表現による地域連携の可能性について実践的に学びます。

主な授業
  • 教育コラボレーション演習
  • 外国語実践演習
  • 社会教育協働活動・美術
  • デジタルメディア教材開発
  • 絵画演習 II A・II B
  • デザイン演習 I A・I B

4回生

それぞれの個性が輝く集大成へ

4年間の学びの集大成である卒業研究に向かって、それぞれの研究をより深めていきます。絵画・立体造形・デザインの専門分野の垣根を越えて全員指導体制を敷き、専門性の深化だけでなく、より多様な価値観の理解と広範な視野の獲得を目指します。また、これまでの学びをどうやって活かしていくのかを主体的に考え、社会に貢献する力を高めます。

主な授業
  • 総合制作マネジメントプロジェクト演習
  • 絵画演習Ⅲ
  • 立体造形演習Ⅲ
  • デザイン演習Ⅱ
  • 卒業研究

卒業後イメージ

芸術文化や教育事業に積極的に取り組む一般企業や団体職員、中学校教諭、高等学校教諭、デザイン・広告・映像制作等のクリエイター、公務員、美術作家、漫画家など

教員からのメッセージ

美術表現コースでは、学生が自分たちで展覧会やイベント、研修旅行などを企画して、自主性を持ち、お互いを尊重しあいながら学びを深めています。芸術表現という大きな世界に飛び込むことは勇気がいるかもしれませんが、共に成長しあえる仲間がいる環境で、思い切り自分の翼を広げて下さい。
(寺島みどり)