オープンサイエンスの推進

オープンサイエンスの推進

  研究成果を誰もが無償で読めるようにし,学術論文のさらなる利活用を推進するオープンアクセスは,「研究活動の変容」「社会に対する使命・貢献」「産官学連携推進」に大きな意義を持つ概念です。研究者が必要とする知識等への自由なアクセスの保証は,近年定常的に続いている国際的な学術雑誌等の価格高騰への一定の制限となり,また大学等の研究機関にとっては,専門分野,国境を越えた新たな協働による知の創出に貢献し,新たな価値を生み出す機会につながる「研究活動の変容」となります。また公的資金による研究は,その成果を国民に経済的な負担なくアクセスできるようにすることで,研究プロセスの透明化を進め,大学等研究機関が行う研究への信頼性を確保し,社会に対する成果の還元など,公的機関が求められる「社会に対する使命・貢献」の役割を果たすこととなります。さらに,多様な主体が本学の研究活動に参画し,本学研究者とそれ以外の組織等の者とが共に知の共有と融合を進めることで,新たな価値創造を実現する「産官学連携推進」にもつながるものです。
 米国,欧州などにおいては,研究データのオープン化及び積極的な活用も含めたオープンサイエンスが進められ,G7 やUNESCO,OECD でも議論がなされ,令和5(2023) 年5 月に開催されたG7 科学技術大臣会合においては,「科学的知識並びに研究データ及び学術出版物を含む公的資金による研究成果の公平な普及による,オープンサイエンスを推進する」ことが合意されました。
 我が国においてもこの動きに合わせ,総合科学技術・イノベーション会議を中心に検討が進められ,公的資金による学術論文等及その根拠を示す研究データ等の即時オープンアクセス化が,我が国の方針として決定され,令和6(2024)年2 月16 日には,内閣府統合イノベーション戦略推進会議により「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」が公表されています。
 これらを受け本学では,この度,論文等のオープンアクセス化と研究データのオープン化を合わせたオープンサイエンスを推進するとともに,研究成果の共有・公開をさらに推進し,研究の加速化や新たな知識の創造などを促すため,オープンアクセスの考え方を示す大阪教育大学オープンデータ方針及び研究データの管理・運用に関する考え方を示す大阪教育大学研究データポリシーを策定しました。

令和6(2024)年3月21日 教育研究評議会・役員会承認
令和6(2024)年4月01日 学長裁定

関係法令,関係規程など