中学校 第2学年 国語 「平家物語」
授業動画(7分58秒)
動画作成者のコメント
動画コンテンツについての解説
教科:国語
対象:中学2年生
教材:『平家物語』冒頭部および「敦盛の最期」
◆解説文
この動画は、生徒に配付した課題への説明を目的としたものであり、以下の内容で構成されている。
①前回配付した課題について考える際のヒントと補足説明
②今回の課題についての説明
③次回の課題(授業)に向けての準備項目
生徒には、課題のワークシートとともに、この動画のハンドアウトを配付した。基本的にはワークシートとハンドアウトを見れば、各自で課題に取り組めるようになっているが、その補足説明を音声でおこなうことにより、家庭学習の助けとした。
生徒への課題は、普段も授業で実施しているものであり、取り組む時間を家庭で確保することにより、授業開始後の学習活動が円滑にすすめられるよう考えた。
古典という教材の性格上、通常の授業で詳しく説明することが必要であり、今回および前回での課題については、授業開始時ワークシートをもとに、改めて確認・説明した。また、古典は音読が重要な学習事項である。普段の授業では教師の範読とともに生徒に音読させているが、コロナウィルスへの対策は授業開始後も必要であり、「授業中に生徒全員が音読する」という活動の実施は難しいと考えた。よって、音読活動を家庭で取り組ませることで、『平家物語』の文章の特徴やリズムを掴んでもらい、それらを確認・整理したうえで授業に臨んでもらいたいと考えた。特に冒頭部は、七五調のリズムや和漢混淆文がよく分かるため、前回はそれらを整理する課題を与えている。
◆授業関連資料
前回の課題は以下の通りである。
①『平家物語』の文学史的説明
②冒頭部をノートに写す。→授業開始時にノートをとるための準備として。
③冒頭部を音読し、その特徴をまとめる。
配付したワークシートは、課題①と③に取り組むものとなっており、授業開始時に復習の時間をとり、授業後に回収・評価した。
中学校 第2学年 数学 「式の計算 誕生日を当てられる?」
授業動画(9分42秒)
動画作成者のコメント
この動画の内容は、教科書(学校図書)2年の1章 式の計算の導入です。
この授業では、誕生月・誕生日当てクイズを題材として、文字式の有用性を感得させるねらいがあります。
この動画において、誕生日をなぜ当てることができたのか、実際に値を当てはめて計算し、推測し、文字を用いた式を使って一般的に表現することで、文字を使うことのよさを認識する授業の流れをつくりました。また、既習内容の、文字が1つの式の計算が、2学年では幾つかの文字をふくむ式の計算ができるようになること、文字を用いた式を具体的な場面で活用することなどを系統立てて学習していく見通しを示しました。
数学の授業では、「じっくりと自分で考える時間」を大切にしたいと考えています。
オンライン授業の最大のメリットは、自分のペースで学習を進められることだと思います。また、何度も繰り返し視聴することができ、わからなかったことを確認したのち、考え直すことができます。
しかし、オンライン授業の学習に課題を感じる部分も多くありました。思考の過程や、考えが深まる様子が指導者側から見とることができず、理解度や定着度がわからない。一方通行の動画配信では、思考を言語化できても共有することができないため、表現力を高めることが難しい。生徒にとってもその場での質問ができず、対面授業になってからのフォローが必要となりました。
改めて、オンライン授業と並行して対面授業の必要性を実感しました。
中学校 第2学年 家庭科 「食事のしかた」
授業動画(5分59秒)
動画作成者のコメント
今回の映像授業を作成するにあたって重視したことは、「教科書に書いてあることを映すだけのものにならないように、いかに生徒自身が考えるものにできるかどうか。」ということです。そのために、イラストや資料などを用いて、現状や実際におこる事実を示し、それを元にして、なぜそうなるのかを生徒自身が考える時間を作りました。その後、そうなる理由や背景を説明し、ワークシートにまとめる形をとっています。
家庭科としては、できるだけコンパクトに1回の授業を収めることを考え、1回の動画を5~6分程度にしましたが、その中では扱えない補足の内容や、さらに深く掘り下げて考えるところは、学校再開後に行った授業の中で、説明を加えて行いました。また、教員自身の主観や主張が入らないよう、現状や事実から明らかにわかること、その、明らかにわかることから導き出せるもので構成することに気を付けています。
映像授業ではありますが、質問を投げかけるなど、できる限り生徒に話しかける形を取り、淡々と一方的に話を進めることがないようにすることにも気を配りました。
教科書にある資料のみで内容を形成したことで、様々な視点から物事を考え、捉えるという部分は難しい一面がありました。
中学校 第2学年 社会(歴史分野)「南北朝の内乱と新たな幕府」
授業動画(14分19秒)
動画作成者のコメント
オンライン授業動画の考え方 「1時間(1コマ)で10分」
オンラインという限られた条件の中では、普段の授業をそのまま動画にしても、過剰な時間的負担を生徒や家庭に強いることになる。余分なものを極力除き、一方で“過不足ない”学習内容を構成するバランスが大切となる。動画視聴での集中力の持続性や、家庭でのWi-Fi環境の有無等を考慮して、1時間の授業に対して10分程度の動画の配信が適切であると考えた。
授業構成要素の精選
10分の音声付きのPowerPoint動画を作成し、youtubeの本校のチャンネルに登録した。通常の授業を凝縮する必要性から、社会科では普段の1時間の授業がどのように構成されているか整理し、ここから授業動画の流れをまとめた。
○本時の学習課題への導入と目標の提示
○教師の肉声による説明、解説(図表、画像の使用)
○生徒の活動(教科書など資料を使用したワーク、思考・判断・表現を発問)
○本時の学習成果の確認・振り返り
統一フォーマットの作成 「動画リンクとワークシートのセット」
各家庭での端末使用可能時間を考慮して、視聴時間を限定しないオンデマンド型とした。1時間あたりのワークシートや資料をまとめて生徒に郵送し、各ワークシートには動画を登録したURLのQRコードを印字しておく。動画を視聴できない生徒もいるので、ハンドアウト(PowerPointのページ集)も添付した。ワークシートは後日提出させて評価を行った。
成果と課題
2学期初めに実施した全生徒対象のアンケートでは、ほぼ全員の生徒が動画を視聴し、6割の生徒が「わかりやすかった。動画で学習した後の通常授業にスムーズに入ることができた」と答えた。一方でWi-Fiなど環境が整っている家庭では「時間指定をしたリアルタイムの授業(Zoomなどを使用)」についてのニーズも高く、家庭の状況がオンライン授業に大きな影響を及ぼすこともわかり、バランスについてはまだまだ検討の余地がある。