公開講座「彫刻制作に挑戦しよう!」の制作発表展が開催

2010.11.16
教員の活動紹介未分類

公開講座「彫刻制作に挑戦しよう!」の制作発表展が開催

DM  橋本孝正さんの作品「タックとドラゴン」
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美術教育講座加藤可奈衛准教授が講師を務めた公開講座「彫刻制作に挑戦しよう!」の制作発表展が,下記の日程で開催されています。

日時:2010年11月15日(月)〜26日(金)
   平日 8:45〜19:00 / 20日(土) 10:00〜16:00
   《初日の15日は16時から,最終日の26日は16時迄》
場所:柏原キャンパス附属図書館地下 たまごギャラリー
    キャンパスマップはこちらをご覧ください。[キャンパスマップへ
お問い合わせ先:美術教育講座 加藤可奈衛
   電話:072-978-3730  メール:tyosoken@cc.osaka-kyoiku.ac.jp

【出展者】
 青山充夫・野本裕之・伊庭典子・橋本孝正・瓜坂捷司・宮井幸男・苧坂正樹・山口幹夫

【受講生代表:橋本孝正(奈良市在住) コメント】
 2009年2月のある日,たまたま公民館で大阪教育大学・公開講座プログラムを見て「あっ!」と叫んだのでした。20代最後の年に観たルーブル美術館の大理石彫像群に魅せられて以来,50年越しの「大理石を彫りたい」という思いが遂に叶えられる,それが加藤可奈衛先生の「彫刻制作に挑戦しよう!」でした。
 開講までの数ヶ月,スケッチ・三面図の作成,彫刻参考書・美術書の読み込みなど事前に出来ることに没頭し,一回目の講座で迷うことなく「素材は石で」と希望しました。限られた回数の講座ではとても無理との助言でしたが,なんと受講生五人が石彫。なにせこちらは50年越しの意気込みですから,講師も根負けしてOK となりました。
 石の切り出しから始まって,墨入れ,荒彫りと酷暑の中,100kgのイタリア産大理石を相手に大汗流して制作に励みました。講座終了後には自宅へ持ち帰って,細削り,仕上磨き,そして台座模様も彫り付けた初作品「ある青年,10年後の肖像」は翌年1月に美術棟ピロティにおいて無事展示することができました。
 強い陽射しにキラキラ輝く石の肌と向き合い,鑿を打ち,胸像に選んだ彼と対話したこの半年間は,喩えようのない心豊かな時間でありました。
 その後さらに磨きあげたうえ,2010年度の奈良県展覧会・審査に搬入しておいたところ,入選・入賞となりました。芸術の秋,正倉院展・遷都1300年記念祭でにぎわう奈良で展覧会ということもあって,多くの友人・知人が来場・鑑賞してくれ,旧交を暖めるという余禄がありました。彫刻・工芸部門の展示室には素敵な作品が並んでおり,実情を知らず応募したのは浅はかだったかなぁと反省しきりでしたが「完璧ではないが70歳にしてこの努力,負けないで励まないと・・・」との講評があったと聞き,それなりの刺激剤になったのかと思っています。
 お蔭様で今年の公開講座(2回目)にも参加できて,再度100kg大理石像に挑戦しています。近々,柏原キャンパスで制作発表展が開催されますので,ご観覧いただければ幸甚です。