我が国は、初等及び中等教育の成果を国際的に調査比較するPISAテストで、常に高い位置を占めていますが、学力面ばかりでなく、倫理観や公共心の面でもバランスの取れた力を育むいわゆる日本型教育にも諸外国から強い関心が寄せられています。
日本の義務教育のこうした特徴を、世界の国々と共有し、各国の発展のために活用してもらうことを期待した取組み「EDU-PORTニッポン」という教育の国際協力事業を日本は三年前から実施しています。既に、インド、エジプト、タイ、ブラジルでは、日本との協働プログラムが始まっていますし、ベトナムにおいても首相から「ベトナム国内の専門学校の底上げなど、人材育成に向けた(日本の)協力」について、要請がなされています。
こうした教育の交際的な潮流に対応する取組みの一つとして、先日、国際的な教育課題であるSTEAM教育における交流の協定締結にホーチミン市師範大学を訪ねてきました。同大学は、ベトナムの教員養成機関としては一、二を争う中心的な役割を果たしている大学です。かつて大阪教育大学へ留学生として来ておられたチー先生が日本語教育学部長をされていて、何かとお世話になりました。
この交流を通じて、両大学が、お互いの国の教育の高度化に貢献できることを期待しています。