7月4日に富士通の「大学の持続可能性と情報戦略」というフォーラムに参加しました。
東京会場と大阪会場を遠隔システムで繋いで特別講演と議論が行われたもので、なかでも東京大学で長年教壇に立ち、退職後、東洋大学の新学部、情報連携学部を立ち上げた学部長の坂村健氏による講演での、多方面にわたる指摘はとても興味深いものでした。このなかで、今後の大学にとって重要と受け止めたのは次の2点です。1点目は、情報化社会は既に1960年代に始まっており、多くの国がコンピューターを通じた情報化の変化に注目し、それを教育の現場に直ちに取り入れ、カリキュラムに反映させてきたのに、日本では、今頃になってプログラミング教育や、情報機器への接続の重要性を語っている。このようなことで、国際競争に勝てるわけがないということ。2点目は、文理融合教育が重要なのは、これからの社会は情報化の本質と向き合うことなしに、新しいアイデアは生み出せないからである。その根本に、数理的な知識を基礎にした斬新な発想があり得るので、文理融合教育が欠かせないということでした。
これらの指摘は、教員養成を通じて教育の将来に責任がある私達にも重要と考えます。