人権教育全学シンポジウム「外国ルーツの子どもたちと教育」を開催

2021.03.01

人権教育全学シンポジウム「外国ルーツの子どもたちと教育」を開催

 第43回人権教育全学シンポジウム「外国ルーツの子どもたちと教育」を昨年12月9日(水)に,柏原キャンパスよりライブ配信にて実施しました。新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため,初のオンライン開催となりましたが,翌日からのオンデマンド配信も含めて,学生,教職員約1200人が視聴しました。
 今回は,特定非営利活動法人コリアNGOセンター事務局長・理事である金光敏(きむくぁんみん)氏が,「学校のサンクチュアリ 〜子どもの背景に迫る教育の支援〜」と題して講演を行いました。
 講演では,金氏が実行委員会委員長を務める大阪市中央区の夜間教室「Minamiこども教室」の取組を中心に,自身の経験も振り返りながら,外国ルーツの子どもたちにとって,日本語指導はもちろんのこと,保護者の生活支援も含めた取組の必要性について語りました。
 次に,太田姫歌さん(学校教育教員養成課程3回生)が,大学入学前も含めたこれまでの学びについて報告を行いました。
 その後,地域連携・教育推進センターの神村早織(じんむら・さおり)准教授がコーディネーターを務めるパネルディスカッションでは,金氏と首藤紗果さん(教職大学院2回生)に加えて,パネリストとして本学卒業生で現職教諭の呉賢志(おひょんじ)氏(豊中市立千成小学校教諭)と森川桃子氏(守口市立さつき学園教諭)が交流しました。
 首藤さんは,大阪市の「こどもプラザ」でのボランティア活動の体験を紹介し,呉氏は自身のルーツを大切にしながら,森川氏は現場で出会った在日コリアンのソンセンニムとの出会いから,それぞれ外国人教育に取り組んできた体験を紹介しました。
 最後に,コーディネーターの神村准教授はパネリストらの発表を聞き,「学生には,プログラムをはじめ学内外の活動を通じて外国ルーツの子どもたちと出会い,学びを深めて欲しい」と総括しました。
 本学では今年度から,外国ルーツの子どもたちの現状や必要な支援について学び,子どもに寄り添える教師の育成をめざす副専攻プログラム「外国ルーツの子どもと教育」が始まっています。

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2021年3月1日掲載
(教務課)