高度教職開発部門の峯明秀教授が担当する教養基礎科目の授業「アクティブ・ラーニング入門」で、近畿財務局総務部財務広報相談室の職員5名を招き、8月22日(月)に、2023年度国の一般会計予算案の作成に挑戦しました。授業には、初等教育教員養成課程・学校教育教員養成課程・教育協働学科に所属する1回生から4回生合わせて26名の学生が受講しました。
学生らは、近畿財務局の中西沙絵氏から日本の財政状況に関する本格的なレクチャーを受けた後、3~4名のグループごとに同局職員からのアドバイスを受けながら意見交換し、2023年度国の一般会計予算案を作成しました。
講義を終えた学生からは、「自分が財務大臣になって予算案を考える授業はとても斬新でした」「日本の財政を考えてみて、様々な人の立場に立って考える必要があることを学ぶとともに、予算案を考える難しさを痛感しました」「改めて日本の財政の問題や課題が見えてきたような気がします。生活するうえで必要な教育費や社会保障費を増やすと国の借金も増え、消費税や所得税を減らすほど国の借金は増え…。グループワークを通じて、必要な行政サービスと国の財政とのバランスを取ることが難しいということを改めて感じました。今後どのような財政になるのか自分の目で確かめ、選挙などにもいくようにしたいです」といった声が聞かれました。
中西氏は、「授業を通して、少しでも日本の財政に興味を持っていただき、日本の様々な社会問題について他人事ではなく自分事として感じてもらえたのではないでしょうか。この授業では、皆さんに財務大臣になったという設定で予算を考えていただきましたが、実際の予算は、内閣が提案する予算案について、国会議員が議論して最終決定をします。その国会議員は選挙で皆さんが選びますので、選挙に行くことは、日本の未来をよくしたいという想いを、投票という行動で示すものだと思います。この点、これから選挙が行われるたびに思い出していただけると幸いです」と総括しました。
近畿財務局の中西沙絵氏
学生の疑問に答える近畿財務局の西村伸一氏
予算策定について議論する学生
(高度教職開発部門)