大規模地震の発生を想定した防災訓練を10月23日(水)に柏原キャンパスで実施し、学生及び教職員合わせて約300人が参加しました。
防災訓練は、生駒断層帯(大阪東部を南北に通る活断層帯)を震源とする震度6強の地震の発生を想定したもので、より実践的な訓練を行うため、訓練の進行手順としてキャンパス内における負傷者・火災・損壊等の危機事象の情報は参加者に事前に知らせず、各災害対策班の要員等が訓練の中で情報収集及びその対応を行いました。 訓練では、地震発生後に岡本幾子学長の指示のもと災害対策本部を設置し、事務職員で構成される災害対策班が中心となり、キャンパス内の被災状況の収集、学生の避難誘導、初期消火、負傷者の救出・救護、消防・救急への通報などを行いました。
訓練後、危機管理室構成員の豊沢純子教授(健康安全教育系)は「昨年度の訓練よりも、かなり状況が複雑に設定されていました。校舎の中に負傷者に見立てた人形がいる状態で、学生が主体的に関わって行動するようにといった要素も含まれており、訓練を進化させる工夫がなされていたと思います。各々の立場から訓練時に気づいたことをまとめ、来年度の訓練へとつなげていただきたいです。また近年、防災の新しい技術が大きく進展しているため、本学のさらなる防災力向上のために、そのような情報にも目を向けていただけると良いと思います」と講評しました。
また、大阪南消防組合の職員は「アクションカードを活用していたのは大変良かったと思います。しかし、学生が避難する際に、地震が発生したというのに頭を保護していないという状態で出てきたのが残念でした。今日は地震が発生したという想定でしたが、今後30年の間に南海トラフ地震が発生する可能性は60%〜80%と言われているので、今後絶対に地震が起こると考えて防災訓練に取り組んでいただけたらと思います」と講評しました。
最後に、岡本学長は「普段あまり考える機会がない災害時の対応について、改めて考える良いきっかけになったかと思います。災害はいつどこで起こるかわかりません。記憶に新しい限りですが、今年の8月に南海トラフ地震臨時情報が出されました。本学も南海トラフ地震の影響を受ける可能性が高いということで、無視できない問題であります。今回のこの訓練をきっかけとして、みなさん一人ひとりが災害時にどう行動すべきかしっかりと考えていただきたいと思います」と総括しました。
避難誘導班が負傷者を班長に報告している様子
応急救護所で救護している様子
岡本学長(右)に最終報告を行う飯國指令長(左)
豊沢教授の公表を聞く訓練参加者
総括する岡本学長
消火訓練の様子
(総務課)