附属高等学校天王寺校舎が音楽授業で「バロック音楽の魅力」コンサート

2022.01.27

附属高等学校天王寺校舎が音楽授業で「バロック音楽の魅力」コンサート

 附属高等学校天王寺校舎1年の音楽選択生82人を対象とする「バロック音楽の魅力」と題したレクチャーコンサートを、1月13日(木)に同校にて、新型コロナウイルス感染防止策を講じたうえで開催しました。堅苦しいと思われがちなクラシック音楽の魅力を、生演奏を通して味わってもらおうと企画されたもので、音楽を専門的に学んでいる同校生徒、演奏活動をしている教職員、大学院生など、年齢も経歴も幅広いメンバーが演奏者として集結しました。
 コンサートでは、本学附属学校課の井上広文指導参事がフルートの前身である古楽器「フラウト・トラベルソ」を演奏。大木愛一名誉教授のチェロとの共演で、美しい音色を響かせました。続いて現代フルートの独奏を、本学大学院生の川崎詩織さんが披露しました。ヘンデル作曲の歌劇『アルチーナ』のテノール独唱曲では、同校音楽科の古川裕介教諭による歌唱と、バイオリン、チェロ、キーボード(オルガンの音色)の演奏で、バロックオペラの雰囲気を再現しました。後半は「J.S.バッハの世界」と銘打ち、ピアノ独奏曲や『ミサ曲 ロ短調』などのバッハ作品が演奏され、最後に『主よ、人の望みの喜びよ』という日本語タイトルで知られる讃美歌『Jesus bleibet meine Freude』を、音楽選択生全員で合唱しました。
 鑑賞した生徒からは、「オーケストラと違い少人数の演奏ではあったが、音楽の持つパワーに圧倒された」「一体感があると同時に、それぞれの楽器や声の音が引き立って聞こえ、不思議な気分になった」「学校でいつも一緒にいるクラスメイトのすばらしい演奏に驚いた」といった感想が寄せられました。また、出演した生徒たちは「個人で弦楽器のレッスンを受けているが、学校で弦楽合奏ができるとは思わなかった。緊張したが楽しく演奏することができ、貴重な経験になった」「一人の演奏なら自分のことだけ考えればいいが、合奏では周りと合わせる余裕が必要だということをより実感した」などと話しました。
 井上指導参事は、「授業を受けた皆さんは、音楽を鑑賞する感性と内容に向ける好奇心、両方のレベルが高く、さすが天王寺校舎の生徒たちだと改めて感じました」と振り返りました。
 コンサートを企画した古川教諭は、「校内で本格的なクラシック音楽のコンサートを開催できたことは意義深く、生徒、大学院生、高校と大学の教員が協働して授業を企画することで、音楽に対する好奇心をより高めることにつながると考えます。音楽には言葉では語れない魅力があると確信しています。人と人とのつながりを大切にし、感謝の気持ちを忘れず、生徒とともに芸術を探究していきたいです」と語りました。

 

井上広文指導参事のフラウト・トラベルソと大木愛一名誉教授のチェロの演奏
井上指導参事のフラウト・トラベルソと大木名誉教授のチェロが生徒をバロック音楽の世界へいざなう

古川裕介教諭の独唱
古川教諭の情感豊かなテノール独唱

合唱の伴奏者たち
最後の合唱では生徒と教諭による弦楽合奏が伴奏を務めた

出演者たちの集合写真
コンサートの出演者たち

(附属高等学校天王寺校舎)