コニカミノルタ株式会社が開発したAIを活用した学習支援システムtomoLinks をもちいて授業診断を行った様子が8月31日(木)と9月8日(金)、11日(月)の3日間にわたり朝日放送テレビの取材を受け、教育イノベーションデザインセンター長の鈴木剛副学長はじめ、総合教育系の陸奥田維彦特任教授や附属池田小学校の上野絢音教諭、学校教育教員養成課程小中教育専攻音楽教育コース3回生の上嶋れなさんらがインタビューに応じました。 これは、産学連携の共同研究「学習行動分析の教育実習への活用」として附属池田小学校で教育実習に取り組む学生の授業が対象となったもので、教育実習の様子をモニタリングし、画像・音声データを収集した上で、教育実習生と児童の動きをAIで分析し、学習・教育活動の可視化をすることにより、教育実習生の授業力向上をめざすことを目的に実施しました。同研究は、まず教育実習生の初期の授業をコニカミノルタ株式会社の技術者らが撮影・データ分析し、その分析データを本学教員が解釈し、同校指導教員へ伝え、指導教員から教育実習生へ解析結果のフィードバックを行ったうえで、改善された教育実習生の授業を再び撮影・データ分析するという流れで行いました。
インタビューの中で、上嶋さんは、「システムの利用について、不安などありますか」という問いに対して「私自身、システムの利用を前向きにとらえていて、すごく心強く感じています。人間の気づけなかったことは今までもたくさんあったと思うので、このシステムのデータを活用して、今まで以上に面白い授業に発展していけるのではないかと思っています」と応えました。 指導教員を務めた上野教諭は、「AIを用いて客観的な授業全体のデータを得られることが、すごく魅力的だと思います。授業の流れの中で、子ども達の視線がどう向いているか、どれだけ集中しているかなどを知ることにより、課題設定や発問のタイミング等、授業に対する評価・改善へと繋げていけると思います」と応じました。 今回教育実習の中でシステムを活用したことや企業との連携のねらい、今後の展開について問われた鈴木副学長は、「初めて授業を行う教育実習生に対して客観的データを使って、授業の振り返りを行うことにより、教育実習の効率化が図れると思います。我々はこの振返りを『省察』と呼んでおり、教員養成フラッグシップ大学構想 で掲げた『学び続ける教員の養成』につながると考えております。学び続ける教員により、子ども達個々に寄り添った『個別最適な学び』の実現を目的としています。その達成には我々大学の力だけではおよびません。産官学がそれぞれの強みを出し合って連携し、チームとして取り組んでいく必要があると考えております。来年春にオープン予定の『みらい教育共創館 』において、『未来型教室』というものを設けます。そこにこのシステムの設置を検討し、多くの教育関係者に実際に触れていただく機会を設けるとともに、様々な企業との連携強化していきたいと思います」と述べました。
取材された内容は10月5日(木)の番組『newsおかえり』のトレンドコーナーで放送されました。
報道の内容はこちらをご覧ください。
AIが先生の授業を診断!? Z世代の教師の卵に客観データで”教え方”伝授 大阪教育大×コニカミノルタ共同研究 先端技術で学校現場をアシスト(YAHOO!ニュース)
【AIが先生の授業を診断!?】 Z世代の教師の卵に客観データで”教え方”伝授 大阪教育大×コニカミノルタ共同研究 先端技術で学校現場をアシスト(YouTubeのABCニュースチャンネルより)
取材を受ける鈴木副学長
tomoLinksのモニタリング画面
実証実験の取材の様子
インタビューに応える上野教諭
教育実習の様子
インタビューに応える上嶋さん
解析結果のフィードバックの様子
教育実習をtomoLinksでモニタリングする様子
(教育イノベーションデザインセンター)