「生徒指導・生徒理解」をテーマにした高校教員向けの教師塾「教師の学び舎」の第2クールが10月17日(土),11月7日(土)12月12日(土)の3回にわたり天王寺キャンパスにて開講されました。 「教師の学び舎」は,「府立高校教職コンソーシアム」(*)に加盟する高等学校教員を対象にした教師塾で,「授業力向上」や「教師のライフコース」などの3回完結のテーマ講義を提供し, さらなる実践力向上や得意分野の開拓に役立てることを目的としています。 第2クールは,「生徒指導・生徒理解のために」をテーマに,元小学校教員でカウンセラーの家近早苗教授(大学院連合教職実践研究科)が,学校で使えるカウンセリングの技法や生徒の問題状況に対するアセスメントの進め方について,具体的な事例をまじえて解説しました。 アセスメントの進め方に関しては,「コートを買う場合,どのような基準でえらぶか」を受講者に考えさせることで,生徒の問題状況に対応する場合も,情報を収集・分析して,方針を決定することが必要と説きました。不登校児童についても,「継続的な情報収集を行い,タイミングを見て働きかける」「学校に行くこと・勉強することの意味を見いだしてやる」「学校と保護者,子どもをつなぎ,支える」といったことが大切だと語りました。 11月7日(土)の講義では,特別講演として,日本ポジティブ教育協会代表理事の足立啓美氏が「今、グローバル人材に欠かせない『レジリエンス』とは?」と題して,レジリエンスを育み,変化とそれによって受けるダメージに耐え,吸収し,その次の新しい成長につなげるための手法について講義しました。 3回の講義を終えて,参加者からは「どの内容も心に響き,これまで『支える,寄り添う,理解する』ために努力してきましたが,これからは『構造的に,論理的に,理解できるように説明する』ことを目指したい」「日々,いろいろな生徒の問題を抱えている中で,今回の勉強会で具体的なアプローチの方法を学ぶことが出来てとても有意義でした」「3回を通して,生徒の受け止め方・捉え方はもちろん,自分の仕事に対する姿勢や仕事での立ち位置,生き方にも良い刺激をたくさんもらいました」などの声が寄せられました。(*)「府立高校教職コンソーシアム」…すぐれた資質を備えた次代を担う魅力ある「教員」を育てるために,大阪府内の32府立高等学校間で平成26年末に結成。本学をはじめとする教育系大学と連携している。
[左上写真]講義する家近早苗教授[右上写真]特別講演する日本ポジティブ教育協会代表理事の足立啓美氏[左下写真]中西理事・副学長が修了証書を授与[右下写真]参加者が講義の感想や思いを共有した
(広報室)