大学入学希望者学力評価テスト(仮称)の実施など政府の大学入試改革を踏まえて,「高大接続における大学入試」をテーマに研究している西郡 大氏(にしごおりだい=佐賀大学アドミッションセンター准教授・インスティテューショナル・リサーチ室長)を講師に迎え,「『多面的・総合的評価』をどのように考えるか?-今後の入試改革に向けた一考察-」と題した講演を12月16日(水)に柏原キャンパスで実施しました。大阪教育大学入学試験等企画委員会が主催する「平成27年度入試分析報告会」の一環として開催され,教職員およそ60人が参加しました。 西郡氏は,(1)知識・技能,(2)思考力・判断力・表現力,(3)主体性・多様性・協働性からなる「学力の3要素」を多面的・総合的に評価する方法として面接試験を取り上げ,そのメリットとデメリットを多角的に分析した上で,面接試験の位置づけを明確にすることの必要性を説きました。また,大学のアドミッションポリシー(入学者受け入れ方針)を実際の入試選抜方法と連動させ,これまでの「形式的」なアドミッションポリシーから「実質的」なアドミッションポリシーへと転換していく必要があると熱く語りました。 続いて,入学者選抜方法等研究専門部会(「入選研」)から教員養成課程・教養学科・第二部の平成27年度入試分析が報告されました。さらに,「今後の入学者選抜の在り方について」をテーマに,石橋紀俊入選研部会長の司会により,西郡氏と松本啓二朗入選研委員,城戸楓情報処理センター特任助教によるパネルディスカッションが行われ,本学の受験者・入学者データを踏まえた傾向や今後の入試の在り方について様々な議論が飛び交いました。 参加した教職員からは,「今後どのように入学者選抜を行うのがベストなのか,深く考えるきっかけとなった」「本日交わされた様々な議論を参考に,今後の入学者選抜の在り方について検討していきたい」といった感想が寄せられました。
[左写真]講演する佐賀大学の西郡大氏[右写真]「今後の入学者選抜の在り方について」パネルディスカッション
(広報室)