大阪教育大学講演会「祝祭としてのスポーツ~オリンピック・パラリンピックを教育にどう活かすか~」が,11月3日(火)に天王寺キャンパス西館ホールで開催され,およそ70人が出席しました。 講演会では,中京大学教授・日本オリンピックアカデミー理事である來田享子氏を講師に迎え,オリンピックを計画したピエール・ド・クーベルタンの理念やオリンピズムの定義を踏まえた上で,現在の教育にどう生かせるかの考察を行いました。 クーベルタンは「オリンピックで重要なことは勝つことではなく,よく闘ったかどうかだ」と述べて,IOCはオリンピックの教育的価値として「Excellence(卓越性)」「Friendship(友情・相互理解)」「Respect(尊重)」の3つを掲げています。來田氏はこれらについて解説したあと,近年始まったユースオリンピックや,順位やメダルの色ばかりが注目される国内とフェアプレーに重きを置く他国との価値観の違いを紹介し,オリンピックを通じて何を学ぶことができるかのヒントを示しました。講演後には活発な質疑が交わされ,参加者は來田氏の回答に熱心に耳を傾けていました。 参加者からは「オリンピックに対する国内と海外の価値観の違いに驚きました」「参加することに意義があるだけではなく,その続きによく闘ったかどうか,という言葉があることがとても印象的でした」などの感想が寄せられました。また,「パラリンピックについても詳しく知りたい」「現場の教育に即した内容を聞きたい」「選手のセカンドキャリアをどうするのかに興味がある」など,次回開催を望む声も聞かれました。
[左写真]講演の様子[右写真]中京大学教授・日本オリンピックアカデミー理事の來田享子氏
(総務企画課)