地域の若手小学校教員約60人を対象に,合同研修「理科からはじめる学び合い」を8月9日(火),柏原キャンパスで実施しました。 これは,本学科学教育センターが地元の柏原市・八尾市・藤井寺市の教育委員会と連携し,小学校の若手教員向け研修として実施しているものです。15回目となる今回は,アクティブラーニングを取り入れ,科学的に考え行動する態度を学び合う研修として,内容を大きく改革しました。 午前中は,「観察型」「ものづくり型」「問題解決型」「議論・考察型」の4カテゴリー・20テーマに分かれ,本学教員や,本学と大阪府教育委員会が養成する「CST(コア・サイエンス・ ティーチャー)」に認定された学校教員の指導を受けながら,体験型のワークショップを行いました。「ニワトリ手羽の解剖」,「花のつくりの観察」「ブドウジュースと電池で画家になろう」「噴水や蒸気機関を作ろう」「ポンポン船をカスタマイズしよう」など,小学校理科で扱う単元を元に,楽しく学べるテーマが用意されました。 午後からは課題研究型ワークショップとして,水道水,池の水,海水,雨水,生活排水の5種類の水を,科学的な手法を使って識別し,ポスター発表を行いました。午前の体験型ワークの4カテゴリーそれぞれの参加者が1人ずつ入った4人の班で課題に挑戦。さまざまな仮説を立て,小学校の理科教科書やタブレット端末で調べ,実験室の機材で実験・観察し,結果を考察しました。最後のポスター発表ではルーブリック(達成度を客観的に評価する手法)を用いた評価を行い,優秀班を決定しました。 参加者からは「身近な道具を使って体験しながら学ぶことができ,理解しやすかった」「自分が指導書に頼り知識だけを教え込んでいたと実感した。『使うための知識』『生かしてこその知識』だと思った」「班の4人という数が,全員が活動できる丁度よい人数だと思う」「科学的な根拠に基づいた考え方の重要性を感じた。対照実験や理科の授業づくりが学べて,いい経験ができた」「答えを見つけるまでの過程がとても楽しい実験だった。子供たちが『なんでだろう』と考える機会を多く持てるようにしたい」などの声が聞かれました。
[左上写真]ニワトリ手羽の解剖[右上写真]花のつくりの観察[左下写真]5種類の水の正体を解明するため様々な方法で実験[右下写真]最優秀に輝いたポスター発表
(広報室)