我が国は、初等及び中等教育の成果を国際的に調査比較するPISAテストで、常に高い位置を占めていますが、学力面ばかりでなく、倫理観や公共心の面でもバランスの取れた力を育むいわゆる日本型教育にも諸外国から強い関心が寄せられています。
 日本の義務教育のこうした特徴を、世界の国々と共有し、各国の発展のために活用してもらうことを期待した取組み「EDU-PORTニッポン」という教育の国際協力事業を日本は三年前から実施しています。既に、インド、エジプト、タイ、ブラジルでは、日本との協働プログラムが始まっていますし、ベトナムにおいても首相から「ベトナム国内の専門学校の底上げなど、人材育成に向けた(日本の)協力」について、要請がなされています。
 こうした教育の交際的な潮流に対応する取組みの一つとして、先日、国際的な教育課題であるSTEAM教育における交流の協定締結にホーチミン市師範大学を訪ねてきました。同大学は、ベトナムの教員養成機関としては一、二を争う中心的な役割を果たしている大学です。かつて大阪教育大学へ留学生として来ておられたチー先生が日本語教育学部長をされていて、何かとお世話になりました。
 この交流を通じて、両大学が、お互いの国の教育の高度化に貢献できることを期待しています。

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 本学は、日本における学校教育の未来のための試みを附属学校園の協力のもとに実施しています。また同時に、外国の教員養成機能のある多くの大学と協定を結び、教員養成機能の強化に向けた取組みも進めています。
 そうした取組みのひとつとして、今回はドイツにおける協定締結校のひとつであるライプツィヒ大学とライプツィヒ市の複数の学校の校長先生をお招きして、9月19日(木)に柏原キャンパスにおいて「多文化共生社会における学校の使命」というテーマでシンポジウムを開催します。
 ドイツは、第二次世界大戦後の急速な経済復興の時期に、労働力不足を補うためにトルコをはじめとして多くの国から移民を受け入れ、近年においてもライプツィヒ大学が出身大学であるメルケル首相の政策により、諸外国から多くの移民を受け入れていることから、様々な文化背景を持つ人々が集まっています。こうした多文化の人々が共生する社会で学校教育が持つ課題や対応の工夫を日本で紹介いただき、また、日本の教育の特色と比較検討することで、人口減少の理由から、今後外国からの人々を受け入れることになる日本の未来における多文化社会の在り様を検討することが出来るのではないか、と期待しています。

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