栗林学長ブログ『澄めば都、大教大』

2020.05.25

「緊急事態宣言」の解除を受けて

 5月21日、関西の大阪府、京都府、兵庫県についての緊急事態宣言が解除されました。
 既にお知らせしてきましたが、本学の対応としては、まず、4月7日に大阪府を含む7都府県に対して首相により発せられた緊急事態宣言を受けて、大阪府知事が大学を含む教育機関に休校措置を要請したことから、学生の皆さんの安全を守るための措置をとりつつも、学びを保証するために4月20日から5月9日までを感染拡大防止期間としてオンラインによる授業を行うことを決定し、4月9日の学長ブログでもお知らせしたとおりです。その後、緊急事態の指定期間延長に伴う措置として、オンラインによる授業を前期全体に拡大することを、同じく学長ブログにて5月8日にお知らせしました。そうしたことが、感染状況は落ち着きつつあるとの政府の判断による5月21日の解除発表につながったと考えています。
 大阪教育大学の教育に関わる皆さんはよくご存じの通り、本学では、実技・実験や実習系が、学修において重要な位置を占めます。それらをしっかりと進めるため、6月1日からは、これら実技・実験・実習系の科目の一部及び卒業研究・修士論文指導の対面形式での実施を順次行うこととしました。
 しかし、これまでの国を挙げた取り組みからもご理解いただけると思いますが、学生の皆さんの安全を確保することが、何をおいても重要な事項です。ついては、大阪府から示された「感染拡大予防にかかる標準的対策」に基づく学修環境を整備し、できるだけ安全を確保しつつ学修に向かっていただくために、開始日を6月15日とすることを5月22日の大阪教育大学危機管理本部会議で決定いたしました。
 この度のオンライン授業導入は、授業の実施が困難な状況における苦肉の策ではありますが、同時に、Webを利用するテレワークが企業でも導入され、「新しい生活様式」の実現が見込まれる中での、教育の高度化、質保証、教育評価の実体化等に向けた新しい可能性をも示してくれていることを感じています。大阪教育大学は、既にBYOD(Bring Your Own Device)の環境が整っており、積極的な展開が可能です。今後に向けて、この機会をチャンスに取り組みを進めていきましょう。