教師をめざす高校生が、夢を大きく膨らませ、志をより確かなものにするためのプログラム「教師にまっすぐ」の第2回を、8月24日(土)に天王寺キャンパスで実施しました。
午前中は2年生約130人を対象としたもので、山岡賢三非常勤講師による「これからの日本の英語教育について考えよう」、高度教職開発部門の池上英明特任教授による「『子どもの人権について考えよう』~こども基本法施行を受けて~」、保健体育部門の神藤隆志特任講師による「心と身体のつながりを学び、体育を深めてみましょう」、次世代教育部門の尾崎拓郎准教授による「プログラミング教材を使った教材研究について考えてみよう」、理数情報部門の仲矢史雄教授による「『課題研究の取り組み方』~比較と対比で分かる探究のツボ~」、高度教職開発部門の鈴木真由子教授による「『キャッシュレス時代の消費者教育』~合理的な金銭管理について考えよう~」の6つの講座を開講しました。高校生たちは自分の興味のある講座を選び、普段接する機会のない他校の生徒と協働して課題研究に挑戦しました。
午後からは、1年生も加わり約150人の受講生が初等教育部門の岡部舞特任講師による講義「小論文作成について」を受講し、小論文と作文の違いや小論文作成にあたっての情報収集、引用の意義・方法について学びました。 続いて、府立高校教職コンソーシアム代表幹事で大阪府立槻の木高等学校の青竹二郎校長による「高校教員39.4年の経験から」と題した特別講義を受講しました。 青竹校長の特別講義は、講師の自己紹介プロファイリングや三平方の定理を応用した牛乳パック片による正四面体づくり、10円玉(銅)と1円玉(アルミニウム)の間に食塩水をしみこませたろ紙を挟み、電位差を生じさせて作った11円電池を電源とした電子オルゴールの曲名当てなど、大学生スタッフのサポートのもと、グループワーク形式で行われました。 これらグループワークを通し、青竹校長が教科指導で大切にしてきた、初めての授業で内容に興味を持ってもらうための「導入の重要性」や生徒に学んで欲しい「内容の精選」について説明をしました。続いて、学級経営における自らの「いいクラス」の定義を示し、グループワークや役割分担を通して生徒に自己有用感を持ってもらう事の大切さを説明しました。その後、青竹校長が、部活動指導によって学習活動や学級活動では見えてこなかった生徒の違う面を発見できた経験を話し、39年以上に及ぶ教師生活を振り返りました。
参加した高校生からは、「特別講義はクイズを通してだと、初めて話をする同じグループの人たちとも楽しくコミュニケーションを取ることが出来ました」「青竹校長の講義の『いいクラスとは』という話のところで自己有用感という言葉を始めて聞いたけど、とてもいい意味で、大事なことだと思いました」「『教師はブラックだ』と聞くことも多く、最近、やっていけるのだろうかと不安になることもあったのですが、39年以上続けている先生が自信を持って魅力的だと言ってくださったことがとても嬉しかったです」などの感想が寄せられました。
「教師にまっすぐ」の第2回の様子は大阪府立槻の木高等学校の「校長だより~槻の木・日日是好日~」でも紹介されました。
8/24(日)第2回教師にまっすぐ
挨拶する藤井睦子理事・副学長
課題研究「これからの日本の英語教育について考えよう」の様子
課題研究「『キャッシュレス時代の消費者教育』~合理的な金銭管理について考えよう~」のグループワークの様子
課題研究「心と身体のつながりを学び、体育を深めてみましょう」の様子
課題研究「プログラミング教材を使った教材研究について考えてみよう」の様子
講義「小論文の作成について」(岡部特任講師)
特別講義「高校教員39.4年の経験から」の様子
記念撮影
(広報室)