外部評価の受審

 先日、2月11日(火)に京都工芸繊維大学前副学長の森本一成先生、鹿児島大学教育学部副学部長の小江和樹先生、兵庫県伊丹市立小学校教頭の井村明子先生を評価委員としてお招きし、本学の自己点検・自己評価の内容に係って外部評価が行われました。自己評価書にある狙いと、達成度、社会的な必要性と今後の展望などについて、広い観点からお話を頂くことができました。教育を中心とした評価作業でしたので、大学からは、大学改革の歴史的な経緯を踏まえた取り組み内容の説明と、将来の学校教育の姿に近づくための改革について説明させていただきました。
 評価結果については4月頃にホームページでも公開予定です。今回の機会をピア・レビューの一環としてとらえ、改善に向けた取り組みを継続していきたいと考えています。

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 新型ウイルスによる肺炎拡大で、外出時にマスクをしている人が目立ちます。接触感染が広がっていることが考えられることから、効果について断言できる段階ではないとしても、ウイルスに接触しないよう心掛ける必要があります。学内では、アルコール消毒液の設置数を増やすなどの対応をとっていますので、学生、教職員はじめ皆さんも手洗い、うがい、消毒の励行に注意を払ってください。今後どの程度まで感染拡大するのか、その期間はどのくらいなのかについて、明確な報道があるわけではありませんが、まだかなりの間続くと考えられますのでくれぐれも注意をお願いいたします。
 同時に、学長として学生、教職員の皆さんにお願いしたいことがあります。本学には、多くの留学生が在籍し、共に学んでいます。その中には中国からの留学生も多くいます。留学生の帰国、日本への再入国に関しては、国際担当の係を通じて管理を行っていますので、偏見や、差別的な行動がないように願います。グローバル化が進展する世界において、コミュニケーションを強化し、新しい知識を身に着けることは高等教育の重要な役割の一つでもあります。困難な状況が生じても、留学生とともにその困難を克服していこうとする視点が重要で、お互いに支えあう志が必要です。

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新年に思うこと

 新年あけましておめでとうございます。
令和になって初めての新年を迎える令和二年は、穏やかな新年という印象を持つ人が多いのではないかと思います。昭和から平成への改元が昭和天皇の逝去に伴う国事行為であったのに対して、平成から令和への改元は、存命中の天皇の退位によって行われた国事行為であるために、私たち国民の印象に、平和の持続を期待させるある種の華やいだ雰囲気を与えたとも考えられます。こうした穏やかな雰囲気のままに一年が過ぎることを期待したいものですが、世界の現実は厳しい環境下にあり、第三次世界大戦の恐れさえ感じさせる昨近です。
 イスラエルの学者ユヴァル・ノア・ハラリは、現生人類ホモ・サピエンスが体格の上で、はるかに強靭であったネアンデルタールに勝って生き残った理由は、共同の想像力を手にした認知革命により崇拝の対象である神を手に入れ(共同幻想)、集団で暮らすようになったことから、集団の力を必要とする農業が発展したことが決定的であったと指摘しています。
 やがて、現生人類は数千人の集団が暮らす都市を生み出し、科学革命を経て近代にいたりました。しかし、この科学革命の本質は、アルゴリズムと情報革命にありますので、人の発想や意識を解明し、来るべき未来の世界を創るのに役立てることが出来ないことになります。
 この説は受け取り方によっては、人が人を教え、導くことの困難さを物語る一例であるとも考えられます。主として学校教員を育成し、社会に送り出すことによって広く社会に貢献することを使命としている大阪教育大学にとって、大学の責務としている課題の大きさと、その重要性をも改めて考えさせられるところです。
 国全体の人口の減少がこれまでの予想を大きく上回って進行していることから、高等教育機関全体の規模の縮小が今後生じてくるであろうことが予想されていますが、時代にふさわしい学校教育の在り方を研究し、提示するとともに、激変しつつある時代状況の中でも、未来を担う若者をしっかり育成し、教育に貢献できる人材を送り出す使命の重要性について、新年を迎え、改めて強く感じています。

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 11月17日(日)、東京一ツ橋の一橋講堂で開催された日本教育大学協会設立70周年記念シンポジウム「未来の教育と教員養成」に参加しました。
 文部科学省総合教育政策局の浅田和伸局長が、教師に求められる力量、現在の国立教員養成大学の教員養成の現状と問題点、問題解決のための国立大学改革の方向、将来の国立教員養成大学・学部への期待等についてデータに基づく分析の提示とこれから果たすべき使命について、具体的な見地から講演をされました。
 その後、「Society 5.0時代に向けた教員養成の今後の展望について」をテーマに北海道教育大学の蛇穴学長が教員養成教育の高度化の実質を強化する観点から、新しい博士課程Ed.D.の設置の必要性について報告がありました。続いて愛知教育大学の後藤学長から教員免許の国家資格化に向けたアンケート結果について報告がありました。
 パネルディスカッションの時間が十分ではありませんでしたが、学校教育の直面する問題点の現状解決だけにとらわれるのではなく、日本の未来の姿に向けての教育改革を、国立の教員養成機関が担うべきであるというメッセージを、参加者が一様に感じたのではないかと思いますし、今後の具体的な取り組みに結び付ける必要性を実感しました。

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 11月6日(水)、新学習指導要領で述べられている「学習の基盤となる資質・能力」としての「小・中・高等学校での情報活用能力」の育成のため様々な場面で活動されている日経BP社PCメディア編集部長の中野淳氏と対談する機会を得ました。中野氏は、本学附属池田中学校の卒業生でもあります。
 新学習指導要領に従って、小学校では「プログラミング教育」、中学校では「技術・家庭」、高等学校では「情報Ⅰ・Ⅱ」において、政府が主導するSociety 5.0の時代と呼ばれる20年後の社会を見据えた人材育成のための情報教育が導入され、学校教育の中で重要な位置を占めることになります。小学校は2020年度、中学校は2021年度から全面実施、高等学校は2022年度から学年進行での実施です。学校教員にとって新しい課題となる情報教育を堅苦しく、重々しいものと考えるのではなく、スマホやICTなどによって既に私たちの日常生活にもたらされている便利さを促進してくれるものとしてとらえ、その便利さの構造を理解する教科として活用することが大事だと述べられました。
 当日の対談の詳しい内容については、大学広報誌「天遊」の来年春号に掲載の予定です。

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 10月30日(水)から11月1日(金)にかけて、毎年日本と韓国で交互に開催される 日・韓教育大学学長懇談会に参加してきました。
 今年は、韓国の済州大学と本学が開催担当を担い、韓国の済州島で実施しました。シンポジウム形式で行われるこの懇談会では、テーマを決めての研究発表があり、今年は、「教員養成大学と教養教育」、そして「小学校教員のグローバル意識涵養」のテーマで発表が行われました。いずれのテーマでも、同じアジアの国としての共通課題や国柄の違いによる独自の課題が紹介され、今後に向けた取り組みについての意見交換が活発に行われました。
 このところ、日本と韓国間では様々な問題が起きていますが、この懇談会においては、むしろコミュニケーションを強化していくことで、現実の困難を乗り越えようとする意欲がどの学長からも感じられ、良い会議であったと思います。
 なお、日・韓の国立大学が抱える厳しい財政状況を踏まえ、今後の開催形態を新しいルールによって行うことで解決に近づけようという提案が日本側からなされ、来年の札幌開催の折に結論が提示されることになりました。

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 我が国は、初等及び中等教育の成果を国際的に調査比較するPISAテストで、常に高い位置を占めていますが、学力面ばかりでなく、倫理観や公共心の面でもバランスの取れた力を育むいわゆる日本型教育にも諸外国から強い関心が寄せられています。
 日本の義務教育のこうした特徴を、世界の国々と共有し、各国の発展のために活用してもらうことを期待した取組み「EDU-PORTニッポン」という教育の国際協力事業を日本は三年前から実施しています。既に、インド、エジプト、タイ、ブラジルでは、日本との協働プログラムが始まっていますし、ベトナムにおいても首相から「ベトナム国内の専門学校の底上げなど、人材育成に向けた(日本の)協力」について、要請がなされています。
 こうした教育の交際的な潮流に対応する取組みの一つとして、先日、国際的な教育課題であるSTEAM教育における交流の協定締結にホーチミン市師範大学を訪ねてきました。同大学は、ベトナムの教員養成機関としては一、二を争う中心的な役割を果たしている大学です。かつて大阪教育大学へ留学生として来ておられたチー先生が日本語教育学部長をされていて、何かとお世話になりました。
 この交流を通じて、両大学が、お互いの国の教育の高度化に貢献できることを期待しています。

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 本学は、日本における学校教育の未来のための試みを附属学校園の協力のもとに実施しています。また同時に、外国の教員養成機能のある多くの大学と協定を結び、教員養成機能の強化に向けた取組みも進めています。
 そうした取組みのひとつとして、今回はドイツにおける協定締結校のひとつであるライプツィヒ大学とライプツィヒ市の複数の学校の校長先生をお招きして、9月19日(木)に柏原キャンパスにおいて「多文化共生社会における学校の使命」というテーマでシンポジウムを開催します。
 ドイツは、第二次世界大戦後の急速な経済復興の時期に、労働力不足を補うためにトルコをはじめとして多くの国から移民を受け入れ、近年においてもライプツィヒ大学が出身大学であるメルケル首相の政策により、諸外国から多くの移民を受け入れていることから、様々な文化背景を持つ人々が集まっています。こうした多文化の人々が共生する社会で学校教育が持つ課題や対応の工夫を日本で紹介いただき、また、日本の教育の特色と比較検討することで、人口減少の理由から、今後外国からの人々を受け入れることになる日本の未来における多文化社会の在り様を検討することが出来るのではないか、と期待しています。

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学校安全主任講習の開催

 本学附属池田地区にあります大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター主催の学校安全主任講習が7月31日、8月1日に開催され、全国の学校から70名近くの教職員の方々に参加いただきました。
 私からは、平成13年6月8日に本学の附属池田小学校で8名の尊い命が奪われ、15名の児童や教職員が負傷したという事実があり、これまで反省と改善に向けた取り組みを行ってきていますが、どれだけ後悔し、どれだけの取り組みを行っても決して児童の命を取り戻せないという事実があるということ。人の命がかけがえがないものであるという認識を改めて肝に銘じて安全活動に取り組む必要があることを強調してご挨拶させていただきました。
 深く頷いて聞いてくださった参加者の皆さんが、心をひとつに講習に取り組まれて得られた新たな学びを,それぞれの学校で還元していただけることを願っております。

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 7月27日(土)・28日(日)の2日間、柏原キャンパスにおいてオープンキャンパスを開催しました。1日目は台風接近による雨模様、2日目は一転して大変な日差しのなかでの開催でしたが、27日が3586人、28日が2853人の参加者で、大変賑わいました。
 オープンキャンパスでは、将来学校現場で教師として活躍したい、あるいは教育に広い視野をもって学びの高度化を図りたいと本学に興味をもってくれている人たちに、本学での学びを体感していただけるよう様々なイベントを実施しています。なかでも今年、特色あるイベントのひとつに、ICTによるプログラミング教育の模擬授業がありました。学校現場での数学教育の経験のある上出吉則特任教授による「キャラクター制作の秘密を探ろう。ICTでね」という模擬授業で、これを体験した多くの高校生・受講者から、「これまで、プログラミングやプログラミング教育に抵抗感があったが、こんな良い経験ができるのなら、大阪教育大学で学び、将来教師として活躍したい」というような声が多数アンケートに寄せられました。
 オープンキャンパスに限らず、これからも様々な場面で、大阪教育大学ならではの学びの意義を発信していきます。

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