男女共同参画推進週間中の6月25日(火)に「令和6年度ダイバーシティ推進セミナー」を開催し、教職員ら57名が参加しました。
このセミナーは、本学ダイバーシティ推進会議が男女共同参画に関する教育・研究・啓発を目的に毎年開催しているものです。
前半は、積水ハウス株式会社のフェローである河崎由美子氏を講師に迎え、「企業におけるダイバーシティの取組み~積水ハウスのダイバーシティ&インクルージョン~」と題し講演を行いました。
この講演では、「『わが家』を世界一幸せな場所にする」というグローバルビジョンを掲げ、ESG経営(*)のリーディングカンパニーに向けて、人材戦略の重点施策としてさまざまな社内制度について紹介があり、特に男性の育児休業取得率100%(育児休業1ヶ月以上の完全取得)の実績を持つ制度について詳細な説明がありました。また、育児休業取得予定者が育児休業中の家庭内の役割分担を家族で話し合い作成する「家族ミーティングシート」や育児休業期間の業務を誰にどのように引継ぐのかを上長と面談した内容を記載し、パートナーから署名を受ける「取得計画書」を作成することなど、家庭と職場両者で育児休業取得の意識向上や理解を深める取り組みについての話もありました。
後半は、附属特別支援学校の岩崎弘副校長から「令和5年度大阪教育大学男女共同参画推進事業助成」に採択された同校での取り組みについて報告がありました。同校高等部においてLGBTQ当事者をゲストに招いた授業及び、住宅総合機器メーカーであるTOTO株式会社がパブリックトイレをテーマにした授業を実施し、各授業前後に生徒のダイバーシティに対する意識について比較調査を行った結果に見られた変容の成果が報告されました。
参加者からは、「企業の取り組みについて直接うかがえる機会は希少なので大変興味深かったです。教育協働学科の学生の中には企業への就職を希望する者も多いので、教職員が企業について理解を深めることは重要だと思いました」「特別支援学校のLGBTQの理解の報告はとても参考になりました。良い取り組みだと思います」などの感想が寄せられました。
*ESG経営…環境(Environment)、社会(Society)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を重視する経営方法
講演する河崎氏
取り組みの報告をする岩崎副校長
講演を聞く教職員
(人事課)