第3回学校安全推進センターフォーラムを開催

2023.03.24

第3回学校安全推進センターフォーラムを開催

 学校安全推進センターが、第3回学校安全推進センターフォーラムを、3月3日(金)に国際教育センター池田の「さつきホール」で対面とオンラインを併用したハイブリッド形式で開催し、国内外から71名が参加しました。これは、同センターが、「学校安全の推進とその社会実装を目指して」をメインテーマとして、文部科学省をはじめ近畿2府4県の教育委員会や各地の関係機関等の後援を受け、毎年3月に開催しているものです。

 最初に、岡本幾子学長が開会のあいさつをした後、文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課安全教育推進室長の西條英吾(さいじょうえいご)氏が来賓祝辞を述べました。

 その後、第1部「学校安全推進カンファレンス」では、12年前の東日本大震災で、当時石巻市立大川小学校の6年生の長女を失った宮城県東松島市立矢本第一中学校長の平塚真一郎(ひらつかしんいちろう)氏の、教員と遺族という2つの視点から「未来の命を守るために ~東日本大震災大川小学校事故に学ぶ~」と題した特別講演を行いました。

 第2部「セーフティプロモーションスクール推進員養成セミナー」では、まず、「基礎研修」として学校安全推進センター長の藤田大輔教授がセーフティプロモーションスクール活動の概要について解説し、続いてセーフティプロモーションスクール(*)の認証を受けている附属池田小学校、附属池田中学校、附属高等学校池田校舎の関係者が、各校で進めている活動成果の共有を目的とした実践発表を行いました。また、この同セミナーでは、中華人民共和国のセーフティプロモーションスクール普及を目的として、本学が学術交流協定を締結している華東師範大学の都市安全研究センター長の曽剛(ずんがん)教授と山東省濰坊市教育局の杜全平(どぅちぅぇんぴん)教育長がオンラインで指定発言を行いました。
 同セミナーを受講し、所定のレポートを提出した45名が新たにSPS推進員に認定されました。

 参加者からは、「事件・事故の予防を目標に、変えられるものを変えていくことの大切さを感じた」、「改めて事前防災の取組の重要性が認識できた」、「各附属学校の安全教育と教科連携について学べたことは非常に貴重であった」、「10年20年先の子どもたちが地域で活躍する人材に育つよう支援するセーフティプロモーションスクールの考え方に感銘した」など、多くの感想が寄せられました。

 

*セーフティプロモーションスクール(Safety Promotion School: SPS)とは、「自助・共助・公助」の理念のもと、日本独自の学校安全の考え方を基盤とする包括的な安全推進を目的として構築された取組。SPSの指標に基づき計画・実践・評価を継続的に行っている学校を「セーフティプロモーションスクール」として認証し、国内はもとより、多くの課題を共有するアジア・太平洋地域において、学校安全推進の取り組みの発信を通じて相互に安全推進の成果を高め合うことをめざしている。認証にあたっては、教職員、子ども、保護者、地域が学校安全の重要性を共感し、協働して継続的に学校安全に取り組んでいることが重要となる。

 


講義の様子(藤田教授)

(学校安全推進センター)