トピックスバックナンバー(2011年~2020年)

2016.12.16

「広報文化交流」をテーマに外務省職員が出前授業

 外務省の職員による「外交講座」を11月24日(木),柏原キャンパスで開催し,学生約50人が参加しました。
 今回は「広報文化交流」をテーマに,外務省大臣官房文化交流・海外広報課の大村淳氏が講演しました。大村氏は総合人材サービス会社である株式会社パソナから外務省に出向しており,民間企業の視点を生かして日本文化の海外発信に携わっています。
 講演で大村氏は「美しいところなら行きたくなる,危険そうなら行かない,というように,イメージが人の行動を決定づける」とし,国のイメージを高めることの重要性を繰り返し強調しました。ITの発達で情報が瞬時に伝わり,さらには従来のマスメディアだけでなく個人も情報発信できる現代において,国のイメージを正しく把握し,管理,運用,発信していかなければならないと述べました。そのうえで「相手国の国民に直接訴えかける『パブリック・ディプロマシー(広報外交)』を通じて“日本のファン”を増やすことで,外交活動の基盤となる人脈,環境を作り,日本の外交上の立場への支持を獲得することが重要。これには時間がかかり,効果を明確に測りにくいので,費用投入の判断など難しい点も多いが,続けていかなければ効果そのものがない」と話し,外務省の取り組みの実例としてマンガ・アニメのイベントや日本文化紹介事業,民間企業の交流事業の支援などを紹介しました。そして最後に「将来,皆さん一人ひとりが外交に関わることもあると思います。外交を難しく考えず,積極的に世界と関わってほしい」と呼びかけました。
 受講した学生からは「本やテレビよりも,この講座のほうが外交の事がわかりやすかった」「イメージの大切さ、イメージを結果にうつすことの大変さを学んだ」「広報活動がもたらすことの大きさを実感した」といった感想が寄せられました。

*
*

[左写真]授業の様子
[右写真]講演する大村淳氏

(広報室)