附属天王寺小学校が,「防災宿泊訓練」を実施しました。これは,昨年度(平成30年度)から,学校行事として1学期の終業式の日に「本校に保護者と児童が自宅から避難してきた」という想定のもと1泊2日で実施しているものです。 今年度は,7月20日(土)・21日(日)に訓練を実施し,子どもたちは終業式を終えていったん帰宅した後,荷物をもって学校へ避難しました。 訓練では,風呂での入浴代わりにプールでの水浴びをし,限られた水で歯磨きをし,温かい夕食の代わりに非常食を食べるなど,水道・ガスが使えない想定で生活を行うほか,寝る場所を各自段ボールで区切って確保するなど,不便さの中でいろんな知恵を出し合いながら体験的に学びました。 さらに,2年目の今年は,校内オリエンテーリングを新たに取り入れました。夜,真っ暗な校舎の中を,縦割りの学年でグループを作り,使えない階段など設定された場所を迂回する方法を相談しながら指示された教室へ向かいました。 この訓練は,教職員,保護者ともに,安全確保のために,どのように動くのか,臨機応変に対応したり協力したりすることも経験する場となっていて,参加した教職員は,「テレビやゲームがなくても,自分たちで楽しみを創り出すことのできる子どもたちは,きっと有事の時,不便な環境・つらい状況でも,明るい存在となることと思います」「災害に対する知識だけでなく,前向きな心も育てていきたいと思います」などと今回の感想と今後に向けての意気込みを語りました。 なお,この訓練については,日本教育新聞(2019年10月21日)にも掲載されました。
段ボールで区切って寝る場所を確保する
地域の協力も得て校内に「かまどベンチ」を設置
(附属天王寺小学校)