「第68回大阪府学生科学賞」にて、附属池田中学校の生徒が堺市教育委員会賞を受賞

2024.12.18New

「第68回大阪府学生科学賞」にて、附属池田中学校の生徒が堺市教育委員会賞を受賞

 「第68回大阪府学生科学賞」にて、附属池田中学校3年生の西田莉麻さんが堺市教育委員会賞を受賞しました。

 「大阪府学生科学賞」は科学教育の振興を図ることを目的として、大阪府内の小学校、中学校、高等学校などに在籍する児童・生徒から科学研究作品を募集し、優れた作品の表彰を行うとともに公開展示を行うものです。第68回となる今回は、予備審査(小中高あわせて52,000以上の応募作品から審査)が行われ、本審査では小学校の部93作品、中学校の部68作品、高等学校の部42作品の合計203作品を対象に審査が行われました。

<受賞に対し西田さんのコメント>
●大阪府学生科学賞の受賞は今回で3回目ですが、特に今回強く感じたことは「やりきることができた嬉しさ」です。今年は受験の年ということもあり、テストや勉強・課題などが忙しい時期が多かったですが、その中でも自分で「やりたい」と思ったことに対し芯を曲げずにやり通せたことが一番の成果だと思います。その結果、納得のできる研究ができ、自分でも気づいていなかった「粘り強さ」という自分の強みを知ることができたと思います。
●今回の研究で私が特に意識し、大切にしてきたことは「数値の活用」です。研究は、誰が実験をしても同じ結果にならないといけません。そのため自分の主観で語ってしまうと、客観性が薄れてきます。実際、私が研究しているテーマは先行研究がなく、中1のときは結果・考察に客観性を持たせることにとても苦労しました。そこで今年は、数値を使えば結果に客観性を持たせられるのではないかと考え、30,000点のデータを収集しました。また、収集するだけではなくそこから100個のグラフを作成し、さまざまな観点で結果を裏付けることに成功しました。この研究の中で数値を活用することを頑張ったため、研究結果を自分だけのものではなくたくさんの人に共有することができたと思います。
●私は小1から9年間続けてきたこの研究で得た「粘り強く頑張る」という力をこれからの自分に生かしていきたいです。私はもともと短期的に集中して進めていく性格でしたが、この研究に出会ってから「長期的に集中する作業」に適応できるようになったと思います。研究の中で何か問題が発生した時にくじけず解決策を探したり、期待していたデータがとれなくても落ち着いて次に向けて考えてみたりと、長期的に自分の芯を持ち続ける心構えを学べたと思います。研究を通して得た新たな自分の一面を、将来の夢を叶えるために生かすことができたらいいなと思います。

 指導を担当した井場恒介教諭は、「西田さんは探究心が非常に高く、授業の内容や身の回りの事象に対して疑問を持つと独自の視点で分析することに長けています。今回の研究では『柔らかさ』を定義づけるための研究の一環として小学校時代から進めてきた研究を発展させ、今回は数値を用いて考察していました。研究として数値を扱う中で、信憑性のあるデータを取るために、LEGOブロックやプログラミングの知識を使いながら実験を進めていきました。研究を通して新たに視野が広がったり、知的好奇心を満たすことにつながったり、次なる研究に向けての課題が見えたと思います。研究の世界をどんどん深く、広げていってほしいです」と語りました。


記念写真
記念写真

展示の様子
展示の様子

研究内容
研究内容


(附属池田中学校)