第二部実践学校教育講座の大学院生および学部生による海外教育実習プロジェクトチーム12人(岩本哲也代表)が,教員2名とともに11月25日から12月8日までの14日間,フィンランドのユバスキュラ大学と小学校,オーボ・アカデミー大学附属実習校,スウェーデンのキューラビック基礎学校を授業訪問しました。 実践学校教育講座では,FTコース(授業実践者コース)の院生率いる海外教育実習を毎年行っており,北欧での実施は3回目です。教員は柏木賀津子教授(CLIL指導),宍戸隆之准教授(体育・日本文化指導)が参加しました。 同プロジェクトは,CLIL(内容言語統合型学習)の理論を応用し,主に理数等の授業を英語で発信する取り組みです。参加者の「異文化リテラシー」「教える英語力」にも寄与するプログラムとして,独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)より4年連続で奨学金を受けています。また,種村雅子准教授(物理指導)をはじめとする実践学校教育講座の教員の協働により支えられ, HATOプロジェクトの取り組みの一つにもなっています。 ユバスキュラ大学は,修士・博士教育を英語で行うフィンランド最大規模の教育学部を備えています。今回の訪問では,CLIL研究の第一人者,Tarja Nikula教授から,同大学の言語センターの外国語プログラムと,CLILの談話分析方法を学びました。また,柏木教授が,本学でのCLILを活用した海外教育実習の成果についてプレゼンを行うとともに,物理専攻と英語専攻の院生が「Soap Film-表面張力」と「Capacitor-コンデンサーのしくみ」について実験を披露しました。オーボ・アカデミー大学附属実習校では,今夏本学に招聘されたGun Jakobbson校長の指導のもと,全教科の授業を観察しました。また,各学校でCLILを活用した5つの授業を行い,どれも北欧の子どもたちを引きつけていました。授業の後には担任からフィードバックを得て,合計8回の充実した教育実習を終えました。 柏木教授は「フィンランドでは2016年改正の新カリキュラムが世界の注目を集めています。中でも,『学校は,常に社会の動向と変化に敏感に対応し,授業を変革する自立した教師により変革され得る』とされる理念は,本プロジェクトメンバーのCLIL実践においても共通であると感じました」と話しました。 フィンランド・スウェーデンの教育と海外教育実習の成果を広く伝えるため,報告会が開催されます。(参加無料,申し込み不要) 日時:12月20日(土)15:00~17:30 場所:天王寺キャンパス中央館416講義室→北欧海外教育実習2014帰国報告会チラシ(PDF727KB)
[左写真]実験を披露する院生[右写真]授業の様子
(実践学校教育講座)