イギリスの歴史的住宅ダルメインの所有者であるジェーン・ヘーゼル・マコッシュさんを招き、本学の学生・院生と教職員を対象にした大学院教育学研究科教育ファシリテ-ションコースの特別講義を、10月31日(月)に行いました。日・英間で行ったオンライン講義には、社会人院生9名を含む14名が受講しました。
ダルメインは、NHKで「イギリスで一番美しい庭」として放送された歴史的住宅。美しいダルメインの写真にあふれたスライドを用いた講義では、ジェ-ンさんが義母からダルメインの維持管理を引き継いだ方法や、歴史的住宅での家族のプライベ-トな暮らしを維持しつつ庭や建物をコミュニティに開いて公開していること、また、マーマ-レ-ド事業をブランド化してその事業費で建物を修復していることなどが語られました。講義後は、受講者一人ひとりが感想や質問を述べ、通訳を通じてジェーンさんと意見交換しました。
受講者からは「観光として訪れるだけではわからない、貴重なお話もお聞きすることができ、住んでいるからこそ聞けるお話も多くとても勉強になりました」「さまざまなイベントを実施するなど、時代とともにその場で日々生活を営みながら、経済的な問題など現実的課題に向き合って成り立っている、人々の繋がりの大切さを実感できました」といった感想が寄せられました。
今回の特別講義を企画した、文化財の住宅の保全・活用を研究する健康安全科学部門の碓田智子教授は、「代々受け継いできたダルメインを歴史遺産として守るだけではなく、新しいアイデアを取り入れて積極的に活動されているジェーン氏の姿勢に感銘を受けました。今回は来日が叶いませんでしたが、来年11月に来日される際は、対面で講義をしていただけることを期待しています」と述べました。
庭園に咲く古品種のバラ
ダイニング・ルーム
在英国日本国大使館にて表彰を受けるジェーンさん(右)
補修工事の様子
(健康安全科学部門)