教師をめざす高校生の育成プログラム「教師にまっすぐ」を開講

2025.07.14

教師をめざす高校生の育成プログラム「教師にまっすぐ」を開講

 教師をめざす高校生が夢を大きく膨らませ、志をより確かなものにするためのプログラム「教師にまっすぐ」の第1回開講式を、7月13日(日)に柏原キャンパスで行いました。

 本プログラムは、大阪府立高等学校43校で構成される「府立高校教職コンソーシアム」との連携事業で、今年で10年目を迎えます。今年度は、コンソーシアム加盟校および附属高等学校3校舎に加え、加盟校以外の大阪府立高等学校からの参加も受け入れ、約140人の高校生が参加しました。

 開講式では大継章嘉学長補佐および府立高校教職コンソーシアム代表校である宮城憲博校長より、教職の魅力や社会的意義について語られました。続いて、瓜生彩子教授より当日の運営に携わる学生スタッフが紹介されました。

 プログラム前半では、今年3月に本学を卒業し、現在は香川県のさぬき市立さぬき南中学校で教員として勤務している杉田侑弥教諭による講義「教師について、知ろう!考えよう!」が行われました。参加者は、教師の仕事を「授業」「生徒指導」「部活動」「その他」に分類するグループワークを通じて、教師の業務が多岐にわたること、特に「その他」に含まれる業務が多いことについて理解を深めました。

 プログラム後半では、コンソーシアム加盟校の2年生は岡部舞特任講師による講義「小論文(レポート)講座 伝える力を磨こう:アカデミック・ライティングの基礎」を受講し、加盟校以外の高校生及び加盟校の1年生は学生スタッフによる柏原キャンパス紹介を受講しました。

 小論文の講義では、説得力のある文章を書くための論理的な構成のひとつとして「トゥールミンモデル(*)」を用いたアプローチが紹介され、文章の構造や引用の重要性について学んだ後、実際に「子どもにとって学校とは、どのような場所であるべきだと思いますか」というテーマを同モデルに沿って考え、参加者同士で相互に評価し合うことで、自分の文章の長所や改善点を見つける機会となりました。

 学生スタッフによる柏原キャンパス紹介では、2グループに分かれて、大阪教育大学の魅力や施設についてのミニ講座と、実際に構内を巡るキャンパスツアーを実施し、ミニ講座では、大学での授業や学校生活に加え、附属図書館の蔵書数やキャリア支援センターの就職支援についての紹介があり、キャンパスツアーでは、実際に授業を受ける建物や附属図書館などの紹介がありました。

 参加した高校生からは、「元々教師という仕事は素敵な仕事だと感じていましたが、子どもと一緒に成長することができる学びのある仕事であることが分かりました」「小論文を作るのは難しいと思っていましたが、一つひとつ文章の構造を意識して作ってみたらスムーズに書くことができて驚きました」などの声が寄せられました。

*トゥールミンモデル…主張・根拠・論拠などからなる、論証の構造を分析・構築するための議論モデルのこと


開講の挨拶をする瓜生教授


開講の挨拶をする大継学長補佐


開講の挨拶をする宮城校長


学生スタッフ紹介


講義をする杉田教諭


グループワークの様子


小論文の講義をする岡部特任講師


小論文の書き方を教える岡部特任講師


現役学生によるミニ講座


キャンパスツアーの様子

(広報室)