本学卒業生3人が1月8日(水),仕事・働くことの意味やキャリア形成を理解する授業に講師として参加し,学生約140人に自らの体験を通じて,学生時代のアルバイトと社会人となって働くことの違いなどを語りました。「キャリア」について働く先輩からリアルに学ぶ教養基礎科目「キャリアデザインI―大学とキャリア―」の授業『働き方・働く人 ライブ』の第3弾です。 パネルディスカッションでは,高橋綾子さん(教養学科健康科学コース2009年3月卒),阪倉真一さん(教養学科社会文化コース2010年3月卒),上田浩子さん(教養学科発達人間福祉学コース2011年3月卒)がパネリストとして報告しました。
関西電力のグループ会社である株式会社かんでんエンジニアリングで広報業務を担当している高橋さんは,広報誌の発行や,Webサイトの運営などに加えて,クレーム電話の対応なども広報の役割であると紹介しました。また,他の市役所勤務を経て堺市に転職し,司書として市立図書館に勤務する阪倉さんは,市民参加イベントなどを通じた図書館利用者とのふれあいの楽しさを語りました。さらに,家庭用品メーカーの象印マホービン株式会社で営業を担当している上田さんは,営業担当者として取引店舗への営業活動のほか,店頭でのキャンペーン企画や広報の仕事にも携わっていると報告しました。 また,3人は大学時代にいずれもアルバイトを経験しており,受講した後輩からの質問に応えて,“学生アルバイトと社会人としての仕事との違い,アルバイトで学んだこと”などについて語りました。 学生時代に飲食店でアルバイトを経験したという上田さんは「アルバイトは社員の指示通り動けばよかったが,今の会社では,仕事を通じて自分の色(個性)が出せる。周りから自分はどうしたいの? と問われることが多くなった。責任の重さが全然違います」と強調。そのうえで,「バイトでは,いろいろな年齢層がいる職場の人間関係,人とのかかわりやコミュニケーションを学んだ。社会人としての心構えが培われたように思います」と,大学時代のアルバイトの意義について語りました。 阪倉さんは「アルバイトと正職員との違いは,自分の席があること」と強調。「図書館業務のほか,非常勤職員の管理業務や,アルバイト職員の指導,上司との連絡調整なども担当しており,責任のある仕事」と話しました。高橋さんも「責任の重さが全然違います」と応え,「バイトは失敗しても周りの社員がフォローしてくれるが,会社だと1つの仕事をまかされるので,ミスしたら上司や顧客に説明し,納得してもらわないといけません」と説きました。 パネルディスカッションを終えて,授業担当教員の田崎悦子特任准教授は「先輩たちの『色を出す,イベントを考え実施する,一人で広報誌の取材をする』など,自ら考え行動する,まさに主体性が社会人に求められていることです」と,受講学生にメッセージを送りました。
(総務企画課)