本学入試アドバイザーの岸本章嗣氏と,施設課職員の中山明義氏は,2月17日(日),18日(月)の両日,東日本大震災の被災地・岩手県宮古市の仮設住宅を訪れ,被災した住民たちを「苦難去る人形」で励ましました。 「苦難去る人形」とは,フウセンカズラの種を顔にして9匹のお猿さんを作り,南天の木の上に並べたもので,転じて「苦難去る人形」となりました。昨年11月,作品を宮古市礒鶏(そけい)地区の河南仮設住宅にプレゼントしたところ,自治会長の荒川清孝さんと妻の亮子さんから返礼のはがきが届きました。文面には,「(人形を)作ってみたいというお年寄りがいます」と記されていました。 岸本・中山両氏は「喜んでもらえるなら材料や道具を持って現地に行こう」と,河南・荷竹(にちく)両仮設住宅を訪問しました。集会所には計30人のお年寄りが集まり,岸本氏らの指導のもと,一生懸命に,しかも笑い声が響く中,約2時間で作品ができあがりました。完成した「苦難去る人形」は各々の自宅に飾られ,復興に向かう住民らを励ましています。 なお,材料となったフウセンカズラの種は,柏原キャンパス大学会館前のスペースで,理科教育講座と音楽教育講座の学生らが昨年夏から秋にかけ栽培し,採種を手伝ったものです。 岸本氏は「人形が完成したときは,大変喜んでいただきました。少しでも復興のお役に立てばと思います。わたしたちも住民たちと交流し,よい経験になりました」と話しています。
(総務企画課)